Amazonがレジなし店舗「Amazon Go」の生鮮食料品店版となる最新のコンセプト店舗「Amazon Go Grocery」を披露した。
米国時間2月25日にシアトルのダウンタウンに開店したAmazon Go Groceryでは、レジで商品を1つずつスキャンしたり、カードを読み取らせたりせずに、生鮮食品を購入することができる。
「just walk out」とAmazonが名付けたこの技術は、Amazon Goが2016年に開店したときに初めて登場したもの。Amazon Goは、スナック、飲料、惣菜などの売れ筋商品を販売するレジなしコンビニエンスストアだ。Amazonはこれまでに、全米各地の都市部に25店舗のAmazon Goを開店しているが、現在ではこのコンセプト店舗を、より郊外に近い地域で展開したいと考えている。そこで、生鮮食品、パンや焼き菓子、肉や酒類など、消費者が食料品店で毎週購入するような商品を扱うことにした。
生鮮食品を扱うこの店舗にも、Amazon Goと同じ基本技術が使われている。天井に設置されたカメラが棚の下のセンサーと連動して、店内を歩き回る買い物客を追跡し、棚から取り出された商品を検出する。棚から取り出された商品は仮想カートに入れられ、買い物客は従来型のレジを通らずに店舗を立ち去ることができる。会計は「Amazon Go」アプリを介してクレジットカードで決済される。
いっぽう、取扱商品に生鮮食品が加わったことで生まれた違いもある。Amazonによると、複数の顧客がさまざまな生鮮食品を手に取る状態や、開いていた冷凍ケースを閉めたときにドアが曇る状態に対応できるように、システムを駆動する機械学習をアップデートしなければならなかったという。
Amazonが「Amazon Go Grocery」の店舗を他の都市にも展開するかどうかは不明。米CNETが取材で店舗を訪れた短い時間の間、Amazonの広報担当者は開店計画について固く口を閉ざしていた。なお、Bloombergでは2018年に、Amazonに近い情報筋らの話として、同社が2021年までに3000店のAmazon Goを開店する計画だと報じていた。今回Amazonは、Amazon Go Groceryの開店を前に、この数字に関するコメントを避けた。
また、Amazonによると、今回シアトルに開店した店舗は、同社が2020年にロサンゼルスのウッドランドヒルズに開店予定の食料品店ともコンセプトが異なるという。同社は、2020年中にウッドランドヒルズの店舗を開店する計画であることを認めているが、いまのところ、この店舗のブランドについては何も発表されていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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