大豆由来の植物肉原料を開発・製造するスタートアップのDAIZは1月29日、植物肉の商品開発の分野で協業すべく、ニチレイフーズと資本業務提携を締結したと発表した。
2050年までに地球上の人口は100億人に達すると予測されている。また、世界的な人口増加と新興国の経済成長により、2030年にはタンパク質の需要に供給が追い付かなくなる「タンパク質危機」の時代が到来し、代替タンパク質としての植物肉の世界市場は9兆円を超えると見込まれている。
しかし、これまで植物肉に使用されてきた主原料は大豆搾油後の残渣物であったため、味と食感に残る違和感や、大豆特有の青臭さや油臭さ、肉に見劣りする機能性といった課題が残っており、本格的な普及の妨げとなっていた。
そこで同社は、大豆の味や機能性を自在にコントロールできる独自の栽培法「落合式ハイプレッシャー法」と独自の膨化成形技術により、肉らしい味と食感を再現。大豆特有の異風味を低減した大豆由来の植物肉原料(ミラクルミート)を開発した。
なお、同社の植物肉原料は、九州大学(植物肉原料に含まれる旨味成分の評価)、京都大学(植物肉原料の栄養素の吸収)と共同研究したものになる。
今回の提携では、同社の植物肉原料とニチレイフーズの商品開発力・販売力を掛け合わせることで、日本の植物肉市場の拡大を目指すという。
今後は、植物肉の供給量を増大させるため、生産体制確立として設備投資を実行する予定。さらに、「発芽の力でタンパク質危機を救う」大豆由来の植物肉原料を開発・製造するスタートアップ企業として、東京証券取引所マザーズ市場への早期の株式公開を目指す。
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