日本HP、ペーパーレス時代の成長分野として3Dプリンターなど核に - (page 2)

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事業別の2020年の展望--Z世代はPCの利用が増加

 続いて、事業別に2020年の展望が示された。PC事業については、2019年までと同様に、ユーザー体験を再定義していくという基本戦略は変わらないとしつつ、中でも若者世代へ注力していくという。

 Z世代と呼ばれる、1990年代後半以降に生まれた若者の間で、近年PCの利用が拡大しているという。Z世代の若者は、毎日10時間以上をオンラインに費やす中で、どこでも視聴や閲覧できるという点を重視するとともに、多数のデバイスを所有して使い分けたり、環境に優しい商品を選択する可能性が高いとこのとで、そういったニーズを汲み取った製品を開発するとともに、それを支える周辺機器やコンテンツ、サービス、ソフトウェアなどの提供を加速することで、製品を最大限使ってもらえるようにしたいとする。

 この他、セキュリティを強化した製品や、クリエイターのニーズに沿ったPC、学習用PC、ワークステーションの配置を変えるような”センタライズワークステーション”を提供していきたいとした。合わせて、米国で成功しているchromebook製品を2020年内に日本に投入すると表明するとともに、CES 2020に合わせて発表した新モデルも投入し、新しい体験と顧客生涯価値を最大化していくとした。

PC事業についての展望を説明する、日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括の久嶋俊一氏
PC事業についての展望を説明する、日本HP 専務執行役員 パーソナルシステムズ事業統括の久嶋俊一氏
Z世代と呼ばれる若者のニーズを汲み取った製品を開発し、それを支える周辺機器やコンテンツ、サービス、ソフトウェアなどの提供を加速する
Z世代と呼ばれる若者のニーズを汲み取った製品を開発し、それを支える周辺機器やコンテンツ、サービス、ソフトウェアなどの提供を加速する
Z世代はPCの利用が拡大しており、PCは今後も成長が続くと予測する
Z世代はPCの利用が拡大しており、PCは今後も成長が続くと予測する
セキュリティを強化した製品や、クリエイターのニーズに沿ったPC、学習用PC、センタライズワークステーションなどを提供していくという
セキュリティを強化した製品や、クリエイターのニーズに沿ったPC、学習用PC、センタライズワークステーションなどを提供していくという
2020年内に日本でもchromebook製品を投入
2020年内に日本でもchromebook製品を投入
CES 2020に合わせて発表した新モデルも投入し、新しい体験と顧客生涯価値を最大化する
CES 2020に合わせて発表した新モデルも投入し、新しい体験と顧客生涯価値を最大化する

 デジタルプレス事業においては、今後高い成長が期待されるグラフィックス市場へ注力し、テキスタイル市場への参入によるデジタル適用範囲の拡大、印刷業界のデジタルトランスフォーメーションの推進、印刷物特有の価値をデジタル化によって再定義する、という3つの柱で取り組んでいくという。

 テキスタイル市場では、ファッションやスポーツウェアといった分野で急速なデジタル化が進んでおり、高速で正確な色合わせや印刷プロセスの簡素化を実現した「HP Stitch」によって市場を拡大する。

 出版業界のデジタル化については、世界のインクジェット書籍はすでに月産80億ページに達し、年率15%で成長しているという。HPの高速インクジェットデジタル輪転機「PageWide Web Press」は、この分野で75%のシェアがあるとし、今後はオンデマンドによる書籍のデジタル印刷によって書籍出版の短納期化と在庫圧縮を実現し、出版業界の新しいビジネスモデルを確立したいとする。また、ダンボールにデジタル印刷の技術を使い、カラフルな印刷を施すことでブランディングやマーケティングを変革するとともに、偽造防止やトレーサビリティも実現し、ブランド企業のビジネスモデルを変革したいという。

 そのうえで、生分解性プラスチックへの印刷など環境対応印刷物の拡大や、「PrintOS」によるプロセスやデザインの自動化で爆発的に増えるデジタル印刷に対応、新しいインキの利用を通して印刷物の新しい体験の創出などに取り組むという。

デジタルプレス事業について説明する、日本HP 常務執行役員 デジタルプレス事業本部 本部長の岡戸伸樹氏
デジタルプレス事業について説明する、日本HP 常務執行役員 デジタルプレス事業本部 本部長の岡戸伸樹氏
グラフィックス市場は今後著しい成長が期待されており、日本HPとしても注力していく
グラフィックス市場は今後著しい成長が期待されており、日本HPとしても注力していく
テキスタイル市場への参入によるデジタル適用範囲の拡大、印刷業界のデジタルトランスフォーメーションの推進、印刷物特有の価値をデジタル化によって再定義する、という3つの柱で取り組みを強化する
テキスタイル市場への参入によるデジタル適用範囲の拡大、印刷業界のデジタルトランスフォーメーションの推進、印刷物特有の価値をデジタル化によって再定義する、という3つの柱で取り組みを強化する
テキスタイル市場では急速なデジタル化が進んでおり、高速で正確な色合わせや印刷プロセスの簡素化を実現した「HP Stitch」によって市場を拡大する
テキスタイル市場では急速なデジタル化が進んでおり、高速で正確な色合わせや印刷プロセスの簡素化を実現した「HP Stitch」によって市場を拡大する
オンデマンドによる書籍のデジタル印刷によって書籍出版の短納期化と在庫圧縮を実現し、出版業界の新しいビジネスモデルを確立する
オンデマンドによる書籍のデジタル印刷によって書籍出版の短納期化と在庫圧縮を実現し、出版業界の新しいビジネスモデルを確立する
ダンボールにもデジタル印刷の技術を取り入れ、マーケティングやサプライチェーンを変革したいとする
ダンボールにもデジタル印刷の技術を取り入れ、マーケティングやサプライチェーンを変革したいとする
印刷市場のデジタル化を推し進めるとともに、環境対応印刷物の拡大を進め、印刷物の新たな体験を創出していきたいという
印刷市場のデジタル化を推し進めるとともに、環境対応印刷物の拡大を進め、印刷物の新たな体験を創出していきたいという

 3Dプリンティング事業では、サービスビューローとの取り組みの強化、アライアンスパートナーとの共同提案の推進、最適設計(DfaM)の認知拡大、という3つを柱として、国内製造業のデジタルマニュファクチャリングをさらに推進していきたいとする。

 現在日本では、4社のサービスビューローと提携しているが、製造業者はそれらサービスビューローで品質を確認したうえで3Dプリンターを導入するという流れが主になっていることから、今後もサービスビューローとの取り組みを強化していくという。また、デロイトトーマツコンサルティングと共同で「3Dプリンター適合性診断プログラム」の提供を開始し、Jet Fusionシリーズの製造現場への本格導入を支援したいという。さらに、3Dプリンターによる最適設計によって、射出成型と比べて部品の性能を高められるだけでなく、3Dプリンターの効率も大きく高められるといったメリットを製造業者に認知してもらう活動も実施していきたいとした。

 
3Dプリンティング事業について説明する、日本HP 3Dプリンティング事業部 事業部長の秋山仁氏
3Dプリンティング事業について説明する、日本HP 3Dプリンティング事業部 事業部長の秋山仁氏
2020年は、サービスビューローとの取り組みの強化、アライアンスパートナーとの共同提案の推進、最適設計(DfaM)の認知拡大、の3つを柱として国内製造業のデジタルマニュファクチャリングを推進
2020年は、サービスビューローとの取り組みの強化、アライアンスパートナーとの共同提案の推進、最適設計(DfaM)の認知拡大、の3つを柱として国内製造業のデジタルマニュファクチャリングを推進
デロイトトーマツコンサルティングと共同で「3Dプリンター適合性診断プログラム」の提供を開始し、Jet Fusionシリーズの製造現場への導入を支援
デロイトトーマツコンサルティングと共同で「3Dプリンター適合性診断プログラム」の提供を開始し、Jet Fusionシリーズの製造現場への導入を支援
3Dプリンターを利用した最適設計(DfaM)によるメリットの認知を拡大するための活動も進める
3Dプリンターを利用した最適設計(DfaM)によるメリットの認知を拡大するための活動も進める
最適設計の認知拡大に向け、トレーニングコンテンツの開発やワークショップのトライアルも実施する計画
最適設計の認知拡大に向け、トレーニングコンテンツの開発やワークショップのトライアルも実施する計画

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