シリコンバレーに本社を構えるベンチャー・キャピタル「ペガサス・テック・ベンチャーズ」は11月28日、グローバルピッチコンテスト「スタートアップワールドカップ2020」の日本予選東京大会を開催した。
このピッチコンテストは、世界60以上の国と地域で予選が開かれており、各国の代表は2020年5月にサンフランシスコで開催される世界決勝戦で競い合う。見事優勝したスタートアップは、賞金として1億円の投資が受けられるのだ。今回で4回目となり、初回大会は、日本のユニファが優勝している。
当日は政界からのゲストとして内閣府特命担当大臣である竹本直一氏が登壇したほか、安倍首相からのメッセージを紹介。「起業のプロセスで見せる起業家のエネルギーと不屈の粘りは、社会や市場にも活力を与えるため、私は起業を重視しています。日本の起業家のみなさん、世界レベルに挑戦してください。シリコンバレーで開催される決勝戦で日本の企業がチャンピオンの座に輝くことを祈っています」という安倍首相のエールが登壇する起業家に届けられた。
ピッチでは予選をくぐり抜けた10社の代表が、限られた時間の中で英語でのピッチを繰り広げた。登壇した企業は下記の10社だ。
各社は、8名の審査員が持つ70点と、来場客のSNS投票30点の合計で審査される。ピッチの後には、スピーカーに対して審査員からの質問が飛び交った。
審査の結果、日本代表として選ばれたのは再生エネルギーを活用した電力事業を展開するLooopだ。同社は東日本大震災を契機に設立され、世界中のエネルギー問題を解決することをミッションとしている。電気を提供するだけでなく、創電や売電などエネルギーに関する幅広いサービスで、家庭の電気をトータルマネジメントするため、省エネ省コスト化が可能だ。
プレゼンのあと、審査員に海外進出の展望を聞かれると、すぐにでも海外に進出したいと語った。すでに海外に法人は立てているが、現在はまだ情報収集と投資のフェーズのようだ。
日本代表選出以外にも協賛企業による特別賞が用意されており、セガサミーグループ賞にシナモン、マイクロソフト賞にノルミー、サントリー賞にムスカが選ばれた。イベントの最後には、SWCを主催する ペガサス・テック・ベンチャーズの共同代表パートナー兼CEOアニス・ウッザマン氏が「日本にはスタートアップが少なくて、投資する資金を用意しても投資する企業が見つけられない。SWCをきっかけに起業のブームを盛り上げていってほしい。来場したみなさんで若者の背中を押していきましょう」と締めくくった。
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