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マネーフォワード、スマートキャンプを約20億円で子会社化--国内でのSaaS普及を支援

山川晶之 (編集部)2019年11月11日 18時10分
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 マネーフォワードは11月11日、SaaSマーケティングプラットフォームを提供するスマートキャンプをグループ会社化すると発表した。既存株主から19億9800万円で72.3%の株式を取得する。

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(左から)スマートキャンプ代表取締役社長の古橋智史氏、マネーフォワード代表取締役社長CEOの辻庸介氏

 スマートキャンプは、SaaS向けリード獲得メディア「BOXIL」を運営。SaaSを提供するベンダーが自社プロダクトをBOXILに掲載することで、SaaS導入を検討しているユーザーが最適なサービスを検索できるサービスで、掲載プロダクトは1000種類以上、メディア全体で月間1000万PV、登録会員数は12万人を抱えている。そのほか、インサイドセールス代行事業「BALES」、インサイドセールス特化型CRMサービス「Biscuet」を展開。SaaS企業のマーケティングにおける認知拡大、見込み客の獲得、見込み客の興味喚起までを支援する。

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マネーフォワードのSaaSは、バックオフィス支援にSaaSマーケティング事業が加わることに

 今回のグループ会社化により、クラウド会計に加えSaaSマーケティングも事業領域となるため、マネーフォワードが見据える潜在市場が1兆円から1.9兆円に拡大。「マネーフォワードクラウド」のユーザーにスマートキャンプの各サービスを提案し、一方でスマートキャンプのメディア運営ノウハウをマネーフォワードの新規顧客獲得にも応用するほか、BOXILとマネーフォワードクラウドのデータを活用し、SaaSのレコメンドエンジンを開発するという。また、スマートキャンプが開催するオフラインの展示会にも注力。リアルとオンライン2つの領域でSaaSビジネスの導入を後押しする。

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1.3兆円市場のオフラインマーケティングにも注力

“導入後”にまで向けていなかったスマートキャンプの受注支援

 SaaS向けのリード獲得メディアとしては国内大手のBOXILだが、スマートキャンプ代表取締役社長の古橋智史氏によると、SaaSの受注支援がメイン事業であり、導入したあとの満足度やトラブル、ノウハウといった情報まではスマートキャンプ側に降りづらい構造になっていたという。今回のグループ会社化により、マネーフォワードの各サービスの導入・運用ノウハウを習得し、よりユーザーのLTV向上に貢献するSaaSの提案や、導入コンサルティングといったサービスの付加価値向上に応用したいようだ。

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BOXILとマネーフォワードクラウド利用者のデータからレコメンドエンジンを開発

 マネーフォワード側からすれば、導入ナレッジの流出とも捉えられるが、SaaSをより導入しやすくすることで国内でのSaaS市場の拡大につながればとの算段だ。マネーフォワード代表取締役社長CEOの辻庸介氏は、「われわれも2年前に上場したが、最近ではチャットワークやSanSan、freeeなど素晴らしい企業が上場するタイミングに来ている。どうしてもソフトウェアは海外のプレーヤーが強い。SaaSはチーム一丸となって、『ソフトウェア業界でも日本はできるんだ』を意識してやっていきたい」と語った。

独立性は今後も担保

 なお、クラウド会計サービスとしては国内大手のベンダー傘下に入ることによる弊害はないのだろうか。古橋氏は、スマートキャンプ各サービスの独立性は今後も確保し、「メディア媒体の中立性を担保しつつ、市場に対するフラット性を継続していきたい」と述べる。辻氏も「スマートキャンプの経営陣4名がこれからも主導していく。われわれはシナジーの部分に注力し、独立性はしっかりと担保する」と強調した。

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