東急不動産ホールディングスと東急不動産が、新しい働き方を実現する次世代のオフィスを公開した。9月30日、新社屋のオフィス内覧会を開催。オフィス内のコミュニケーション分析や緑化による効果を社員の脳波から測定するなど、次世代オフィスの実証実験も実施する。
新社屋は、東京都渋谷区の渋谷ソラスタ内。地上21階、地下1階建で、5~11階を主に東急グループが入居している。3月に竣工し、8月に営業を開始。10月1日からはライブオフィスとして活用する。
フリーアドレス制の執務スペースのほか、76ある会議室やフィットネスエリア、コミュニティスペースなどを用意。オフィスを緑化することで、作業効率、生産性向上、コミュニケーションの活性化を促す「Green Work Style」を取り入れ、約250種類の植物を置いているという。
従業員自らが時間や場所を選択しながら働くワークスタイルを示すABW(Activity Based Working)により、フリーアドレス制でもスマートオフィスアプリ「MyPlace」を活用することで、従業員の位置情報を把握。実証実験では、MyPlaceを活用し、オフィス内の行動傾向や会議室の利用頻度などを可視化。蓄積したデータを分析し、レイアウトを変更することで、効率的にスペースを活用したワークプレイスを目指す。
従業員はウェアラブル端末を身につけ、発話量などを測定。組織間・エリアごとのコミュニケ―ションを定量的に可視化する「コミュニケーション分析」を実施する。
また、脳波測定キットを着用しての、脳波測定も実施。「ストレス度」「集中度」「興味度」「快適度」「わくわく度」を可視化でき、執務スペースや会議室内の植物が脳に与える影響を確認する。
フィットネスエリアには、エアロバイクやバランスボールなどを置いているほか、東急スポーツオアシスプロデュースのフィットネスアプリ「WEBGYM」を使い、モニターを使ってのヨガなども実施。利用者はウェアラブル心拍センサを装着し、自律神経機能(心拍)を測定。体を動かすことで得られるリラックス効果を可視化する。
10階には、日本初上陸となる「瞑想ポッド」も設置。これは米国オープンシードが開発したもので、高さ265cm✕幅・奥行き225cmの卵型。中に入ると、ヒーリング効果のあるLED照明や音楽が流れ、15分程度の瞑想を促すという。一度に3名まで体験が可能。瞑想する前後で、計測端末を使って、指先の血流を使って脈波測定することでストレス度や外部への適応力などが測れるという。
東急不動産HD、東急不動産では、実証実験によるデータ収集と分析を続け、オフィスを提供する不動産会社ならではの働き方改革を実施していく予定。働き方改革に対する課題を解決することで、今後多様なオフィスが供給される中でも選ばれる不動産会社を目指す。
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