口コミで広まった「FaceApp」に対して、米上院の少数党院内総務のChuck Schumer氏が懸念を表明している。Schumer氏はFaceApp(ロシアで開発されたAI写真編集アプリ)に関して、国家安全保障とプライバシーの観点から調査を開始するよう米連邦捜査局(FBI)と米連邦取引委員会(FTC)に要請した。
FBIのChristopher Wray長官とFTCのJoe Simons委員長に宛てた公開書簡の中で、Schumer氏は、「収集されているデータの保護、そして、誰がそのデータにアクセスできるのかをユーザーは知らされているのかということに関して、大きな懸念を抱いている」と述べた。
Simons氏はFBIに対して、FaceAppにアップロードされたデータがロシア政府の手に渡る可能性があるかどうかを評価するよう要請した。FTCに対しては、ユーザーのプライバシーを保護するために「適切な保護策」が確立されているかを調べるよう要請した。
BIG: Share if you used #FaceApp:
— Chuck Schumer (@SenSchumer) 2019年7月18日
The @FBI & @FTC must look into the national security & privacy risks now
Because millions of Americans have used it
It’s owned by a Russia-based company
And users are required to provide full, irrevocable access to their personal photos & data pic.twitter.com/cejLLwBQcr
FTCはSchumer氏の書簡を受け取ったことを認めたが、それ以上のコメントは控えた。FBIはコメントを控えた。
CNNによると、民主党全国委員会(DNC)は米国時間7月17日、2020年大統領選挙キャンペーンにセキュリティに関する警告を送り、FaceAppを使用しないよう強く勧告したという。
DNCの最高セキュリティ責任者、Bob Lord氏が送った警告には、「このアプリを使用すると、写真の中の人間にさまざまな加工を施すことが可能だ。例えば、写真の中の人間を老け顔にすることもできる。残念ながら、この斬新なアプリにはリスクもある。FaceAppを開発したのはロシア人だ」と書かれている。
2017年にリリースされたFaceAppは、#AgeChallengeによって、新たに人気が急上昇している。このアプリを使えば、自撮り写真を撮影、または既存の写真を選択した後、AIフィルターを使って自分を老け顔にすることができる。ユーザーの写真の取り扱いに関するプライバシー上の懸念を受けて、アプリの開発元は17日に声明を発表し、ユーザーデータを不正に使用することは一切ないと主張した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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