メタップスワンは7月1日、インスタグラマーの投稿画像や自分が撮影した写真をもとに、AIがさまざまなECサイトから類似商品を提案し、購入できるアプリ「miel(ミエル)」(iOS/Android)のベータ版を公開した。
mielでは、⼈気インスタグラマーのInstagram投稿画像のうち、ファッション関連の投稿画像のみタイムラインで閲覧できる。ユーザーが投稿画像の中にある気になるアイテムをタップすると、mielに参加している様々なファッションECサイトの約100万点(2019年6⽉時点)のアイテムの中から、似ているアイテムをAIが提案してくれる。気に入ったアイテムがあれば、そのままECサイトで購⼊できるという。
また、スマートフォンに保存されているファッションスナップの画像から、似ているアイテムを提案してもらうことも可能。これにより、「ファッション誌のモデルが着ている服が気になる」「このアイテムに似た柄で⾊違いや価格がもう少し安いアイテムが知りたい」といったニーズにも応えられるとしている。
メタップスワンは、前⾝であるビカムの時代から10年以上にわたり商品検索サイト「Become.co.jp」を運営。同サイトでテキスト検索技術を磨く中、SNS時代が到来し、テキストだけではなく画像で検索したいという声が多く寄せられていたと説明する。
すでに、検索サイトやSNSが画像検索機能を提供しているが、気に⼊った服や商品を⾒つけることができても、そこからすぐに購⼊できないことも多いと同社は指摘。そこで数多くの画像とECサイトをつなぐだけで、アイテムのマッチングをすべて機械学習で対応するAIファッションマッチングアプリを提供するにいたったという。
同社によれば、mielで使⽤しているお気に⼊りの服の類似商品を探し出す画像検索には、畳み込みニューラルネットワーク(Convolutional Neural Networks:CNN)とベクトル表現(vector representations)の技術を活用しているという。具体的には、CNNにより服の種類判定や背景削除などをし、ベクトル表現により、⾊、柄、袖の⻑さ、襟の種類などファッションに適している軸を参考にしながら、⾔語では説明が難しい服と服の関係を数学的空間で表現しながら機械学習に活⽤しているとのこと。
また、mielにはBecome.co.jpで培ってきた⼤量のトレーニングデータを活⽤しているため、登録されるファッションECサイト、アイテムの増加に⽐例してマッチングの機械学習の精度が⾼まるとしている。今後は、画像だけでなく、動画からも類似ファッションアイテムを提案・購⼊できる機能を拡充する予定とのこと。
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