このデバイスの耐久性はもちろんまだ未知数だが、突出した長所がある。シャオミのスマートフォンは背面側に曲がるため、ディスプレイのサイズが変わっても常に同じ面がディスプレイなのだ。
一方、サムスンの折りたたみスマートフォンは、“閉じた”状態では外側の4.5インチのディスプレイを使い、“開いた”状態では内側の7.3インチのディスプレイに切り替わる。アプリが画面から画面へと滑らかに移行する最善のシナリオでも、画面を切り替えるには実行中の操作を中断しなければならない。
シャオミの動画からは、この折りたたみスマートフォンがかなりコンパクトで、折りたたむとなじみ深い長方形のデバイスになることも分かる。RoyoleのFlexPaiの2つ折り端末のような三角形ではない。シャオミのデバイスを折りたたんだ際、どの程度のすきまがあるのかは不明だが、完全に平らにたためるわけではないようだ。
Bin Lin氏の短い動画からは、ディスプレイを折り曲げた状態で背面に回った部分も使えるのかどうかは分からない。あるシーンでは、背面側もホーム画面の壁紙のピンクとブルーがはっきり光っていたが、シャオミが背面の2つの翼を窓飾り以上のものにするつもりであれば、隠しておくだろう。
推測の範囲だが、最後にもう1つの長所に触れておこう。シャオミのスマートフォンは、サムスンや華為技術(ファーウェイ)などのフラグシップデバイスより安いことで知られる。例えば、シャオミの薄型デバイス「Mi Mix 3」は6インチディスプレイで4台のカメラを搭載し、その他のスペックも高いが、価格は「iPhone XS」の半額だ。
シャオミの折りたたみスマートフォンがサムスンのものより大幅に低い価格で販売されるとすれば、好奇心はあっても財力が乏しい層向けになるだろう。だたし、大きな落とし穴がある。シャオミのスマートフォンではGoogleのサービスを使えるとは限らず、世界中で販売されるわけではない。
シャオミの折りたたみスマートフォンは、アジアと新興国市場での折りたたみスマートフォンの普及を可能にすることになるかもしれない。2台目あるいはアプリ開発者の遊び道具という位置づけになるかもしれないが。
シャオミは、この折りたたみスマートフォンのプロトタイプをいつ披露するかについては発表していない。だが、2月に開催されるMobile World Congress(MWC)で動きがあるのではないかと推測する。MWCは、サムスンがGalaxy XまたはFなどと呼ばれる製品を世界に紹介するイベントを開催した後に予定されている。
サムスンとシャオミにコメントを求めたが、すぐには回答を得られなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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