もちろん、St. Noireで使用される画像や映像を見たければ、タッチスクリーンを搭載する「Amazon Echo Show」を選ぶ必要がある。それがなければ、音声のみの体験になる。とはいえ、その体験には大勢の声優陣に加えて、音楽や効果音も含まれる。
プレイするには、AlexaスキルのSt. Noireをダウンロードして、それと併せて使うボードゲームをAmazonから購入する必要がある。価格はまだ確定していないが、40ドル(約4400円)程度になる見込みだとX2 Gamesは筆者に話してくれた。
St. Noireは、推理ゲームの「Clue」に少し似ている。プレーヤーはさまざまな場所に移動して、さまざまな容疑者から話を聞き、試行錯誤しながら証拠を絞り込み、殺人犯と犯行に使われた凶器を特定する。容疑者カードと、人物の居場所を追跡するためのゲームボードを除けば、ゲーム体験はすべてAlexaの音声コマンドによって進められる。
Ortiz氏は今後、これよりもさらに没入感とインタラクティブ性が優れ、より映画に近い体験を作り出したいと考えている。同氏は、人々がこうした体験の可能性に期待していることを示す証拠として、Netflixのドラマシリーズ「ブラック・ミラー」のインタラクティブなエピソードである「バンダースナッチ」を挙げ、音声を使うことで、リモコンを握るよりも自然な操作が可能になると述べた。
「『Pong』のようなゲームが左側、映画が右側にあって、両者の間には、ゲームと物語、映画で構成される大きなページがあると考えることができる。これはほぼ空っぽの領域で、そこに、これまで見たこともないような、ものすごく奇妙なものを詰め込むことができると考えている」(Bushnell氏)
St. Noire以外にも、X2 Gamesは2019年にゲームを5タイトル発売する予定だ。子ども向けのもの、家族向けのもの、大人向けのものが含まれる。
「酔っ払い集団め」。Bushnell氏が笑っている聴衆に向かって話しかける。ターゲット層が多様なおかげで、X2 GamesとAmazonは、さまざまな種類のユーザーがこうしたゲームにどのように反応するかを確認できる、とX2 Gamesのチームは筆者に語ってくれた。
Bushnell氏は、自分が実際に体験できるように、そうした未来をもっと早く実現させたいと話しており、その難題に立ち向かう覚悟ができているようだ。
「皆さんが知らない私の一面があって、それは、私がとても飽きやすいということだ。ビデオゲームが、似たような別のものに置き換えられるだけになったので、私は興味を失ってしまった。ピザに関心が移ったのも、それが原因だった。それからピザにも飽きた。いつも自分を楽しませようとしているだけなんだ」(同氏)
「今のところ、Amazon Echoは強力なデバイスで、何かを創造するための骨格を備えていると思う。そこがとても気に入っている」(同氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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