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GA technologies“一気通貫”で変える不動産、賃貸市場--建設業界のIT化も視野

加納恵 (編集部)2018年12月14日 12時05分
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 7月に東京証券取引所マザーズ市場上場、11月にはリーガル賃貸保証、イタンジの経営権の取得と、変化の大きい1年を過ごしたGA technologiesが、2018年10月期連結業績を発表した。売上高は前年同期比2.1倍の201億2700万円、営業利益は同1.9倍の6億7800万円、経常利益は同1.9倍の6億4100万円、当期純利益は同1.5倍の3億9900万円になった。

2018年3月期業績概要
2018年3月期業績概要
GA technologies 代表取締役社長の樋口龍氏
GA technologies 代表取締役社長の樋口龍氏

 GA technologies 代表取締役社長の樋口龍氏は「上場したことで逆にスピードが上がったと感じている。私はサッカーを18年間やってきたが、守備から固めるのが強いサッカーチームの特長。これにより攻撃もさらに強くなる。会社も同様にガバナンスをしっかり構築することでスピード感が感じられるようになったと思う」と、上場から5カ月経った感想を話した。

 GA technologiesがメインに扱っている中古マンションは、供給戸数が2016年に新築を上回った。この状況は2018年現在も続いているという。「戦後の日本には新築神話があり、かなりのウエイトを占めていたが、ここ数年は、人口減とともに新築を建てては壊す環境から、ストックとフローに変わった。その結果、一層中古市場は活性化する。私たちは中古マンションは確実に伸びると思っている」とメイン商材を扱う意義を説明した。

 あわせて、創業当時からこだわり続けるテクノロジーへの投資についても「現在約300人いる社員のうち、100人がエンジニア。その理由は、不動産の購入層がデジタル・ネイティブ世代になってくるから。スマホを使うのは当たり前という若い人がお客様になる」と話した。

 目指すのは、分業制だった日本の不動産ビジネスを一気通貫で手がけること。「きっかけ・学習」「検索」をプラットフォーマーが、「契約」「アフターフォロー」不動産仲介会社が取り扱っている現状を、トータルして請け負うことで新たなビジネスモデルを作り出す。樋口氏は「すべてのポイントを自社で手がけるビジネスモデルはアマゾンに近い。アマゾンは、ポータルとして場所の提供にとどまらず、自社で物流を持っている。これはサイトにおける商品の検索のしやすさに加え、荷物が届くスピードが顧客満足度を高めるとわかっていたから。私たちも不動産購入時にサイトの検索しやすさだけでなく、営業担当者の質やスピードを大事にしている」とし、「不動産業界のアマゾンを目指す」理由を話した。

テクノロジーとリアルとの融合
テクノロジーとリアルとの融合

 GA technologiesでは、宅建や建設業の免許も取得しており、リノベーションまで含めたサービスを提供。売買、仲介を主軸としたリアルでの収益構造を築いている。

 中古マンションの売買、仲介というBtoC事業を展開しているGA technologiesが次に見据えるのはBtoBへの事業領域拡大だ。11月に経営権を取得したリーガル賃貸保証は不動産賃貸借の保証業務、イタンジは不動産会社向けのシステムなどを手がけ、BtoB事業をメインに据えている。この2社をグループ会社化することにより、狙うのは賃貸領域におけるBtoC、BtoB事業の展開だ。

 「賃貸市場においては、紙とFAXを主体にやり取りしていたネット登場前が1.0、集客にネットを使い、その後の取引をリアルで展開しているのが2.0、AI、データ、スマホを活用し、集客以降のITを中心に取引するのが3.0と位置づけている。私たちは賃貸3.0の世界を目指したい」とGA technologies 執行役員でイタンジ 代表取締役社長の野口真平氏は、賃貸市場における新たな展開を話す。

 「ぶっかくん」「内見予約くん」「申込受付くん」など、イタンジが不動産会社向けに導入を進めてきたサービスはBtoC向けにも開放。「申し込みのタイミングでリーガル賃貸保証を使って透明性のある審査を実行し、住み始めたタイミングでGA technologiesの管理ノウハウを生かしてサポートする」(野口氏)と3社によるシナジー効果を狙う。

 さらに建設、保険、金融など「X-Tech領域への展開」も見据える。「不動産は非常に建設、保険、金融と親和性が高い。建設業界などは、不動産同様にアナログの部分がまだ多く残っている。この領域にも進出していく」(樋口氏)とし、ターゲットは明確だ。

 樋口氏は「上場はスタートライン。小さな成長は求めず、5〜10年のスパンで見て、不動産、金融、保険、建設とレガシーな業界を大きく変えたい。引き続き会社は中長期で成長を遂げたいと考えている」と今後について話した。

2019年10月期業績予想
2019年10月期業績予想

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