Amazonは米国時間10月24日、音声対応アシスタントAlexaの企業向け版「Alexa for Business」を、サードパーティーのデバイスを含めた、Alexaが組み込まれているあらゆるデバイスで利用できるようにしたと発表した。これまでは、Alexa for Businessを利用するのに「Amazon Echo」を使わなければならなかった。
これにより「デバイスメーカーに重要な機会を提供することになる」と、Alexa Voice Service(AVS)担当バイスプレジデントであるPete Thompson氏は声明で述べた。また、デバイスメーカーは「組織内で増大する音声機能の需要に対応できるようになる」とも同氏は述べている。
2017年にリリースされたAlexa for Businessは、Amazonの人工知能(AI)アシスタント「Alexa」のサービスを新たに拡大させたもの。Alexaは、すでにコンシューマー分野ではスマートスピーカーや音声インターフェースの市場を独占している。Alexa for Businessは、イベントの検索やスケジュール管理、リマインダーの設定といったタスクに利用できる。
Amazonは、多くの企業が既存のオフィス機器と並行してAlexa for Businessを使っていると述べている。顧客は、Echoデバイスをペアリングすることによって、Polycomのようなビデオ会議システムをAlexa for Businessから制御しているという。
今回のアップデートにより、Polycomのようなデバイスメーカーは「Alexa Voice Service SDK」のエクステンションを使ってユーザーエクスペリエンスをシンプルなものにできる。そうなれば、顧客企業は全社的な共有デバイスとして製品を管理できるようになる。
Amazonはブログへの投稿で、このアップデートがデバイスメーカーにもたらす潜在的な機会について指摘している。会議室、ホテルや寮の部屋、ロビー、キッチン、休憩室、コピー室といった共有スペースへの製品の配備がその例だ。
Alexはすでにかなり定着していると考えられており、サードパーティーのエコシステムの貢献もあり、その存在感が高まっている。9月にベルリンで行われた家電見本市「IFA2018」で、Amazonのスマートホーム担当バイスプレジデントであるDaniel Rausch氏は、Alexaのスキルは今や5万件以上に上り、Alexa対応デバイスは2万種類を超えたと述べた。2018年が明けた時点では、そういったデバイスはわずか4000種類だったという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス