ユーザー、銀行、不動産、ベンチャー。四者四様の課題を解決する大きな手助けとなるのが、住宅ローンに精通したプロフェッショナルの存在だと窪田氏は語る。海外ではモーゲージブローカーと呼ばれる住宅ローンのプロがユーザーに最適な住宅ローンをアドバイスしており、米国では10万人もの人々が活動しているという。また、住宅ローンに特化したロボットアドバイザーも登場しており、昼はモーゲージブローカーに相談して夜はロボットアドバイザーに相談するというスタイルも生まれているそうだ。
日本国内においても“身近に住宅ローンについて相談できる環境”が構築できれば、ユーザーはもちろん本来業務に集中したい不動産業界の人にとって課題解決の一助になりそうだ。テクノロジの利活用といった面では、海外には銀行向け住宅ローンオンライン手続きツールの存在や、モーゲージブローカーにも支持されている住宅ローンオンライン申込プラットフォームが存在するのだという。海外ではすでに当たり前となっているテクノロジを駆使した生産性向上。日本においても、これらの事例に学ぶことで解決できるのではないだろうか。
自身について、“日本一”住宅ローンに詳しいと語る窪田氏の知見、そして、テクノロジを駆使したiYellならではの日本における課題解決策として紹介されたのが、日本最大級の住宅ローン専門サイトである「住宅ローンの窓口 ONLINE」だ。目先の金利だけにとらわれることなく、ユーザーにとって最良の道具となってくれる住宅ローン商品に最短で辿り着く方法をオンラインで提供しているほか、リアル店舗を渋谷と新橋に設けプロフェッショナルに気軽に相談できる場を用意している。
ユニークなのが住宅事業者向けに提供されているスマートフォンアプリ「いえーる ダンドリ」だ。ユーザー、住宅事業者、iYellの三者でグループチャットのようにリアルタイムコミュニケーションができるほか、事務手続きなどのタスクやスケジュールの管理などもできる。このアプリを使うことで、住宅ローンに関するさまざまな業務をiYellにアウトソーシングすることができ、本来すべき住宅購入者に寄り添うことに注力できるのではないかと語った。
そして、講演の最後に窪田氏は「将来的には、住宅ローンプラットフォームを日本全国に浸透させ、日本発の世界最大住宅ローンテックベンチャーに成長したい」とその意気込みを語り締め括られた。
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