Amazonが、映画館チェーンLandmark Theatresの買収に向け、名乗りを上げているという。Bloombergが米国時間8月15日、事情に詳しい匿名情報筋らの話として報じた。Landmarkは、資産家のMark Cuban氏が支援する企業グループが所有している。情報筋によると、正式な合意には至っておらず、実現しない可能性もあるという。
Amazonが映画館チェーンを買収すれば、配信大手の同社がエンターテインメント大手へとなるべく野心を示す新たな要素となる。2017年には、動画コンテンツに45億ドルを投じる見通しで、競合するNetflixの動画予算である60億ドルに迫る金額だと報じられていた。
Netflixの事業が動画配信であるのに対し、Amazonは、日用品販売やクラウドサービスや独自のスマートスピーカなど、広範なサービスを展開している。Amazonは事業を拡大することで、同社のデバイス、アプリ、その他サービスで構成されるエコシステムのさらに奥深くへと消費者を取り込み、競合他社への乗り換えを難しくしようとしているようだ。
多額の予算が投じられているが、配信サービスに対するハリウッドの重鎮らの目は冷ややかだ。Amazon Studiosは2017年度のアカデミー賞で、「Manchester by the Sea」の主演男優賞と脚本賞を受賞した。しかし、Steven Spielberg監督は3月、AmazonのライバルであるNetflixのように、短期間だけ劇場で公開された作品は、オスカー獲得にふさわしくないと述べたとされる。
Amazonのオリジナルコンテンツだけを上映する映画館チェーンが登場すれば、映画業界における同社の評判を高める上で多大な効果をみせる可能性がある。
米CNETはAmazonにコメントを求めたが、回答は得られていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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