KDDIに続き、ドコモも「2年縛り」を見直しへ−−2018年度Q1は好調

 NTTドコモは8月2日、2019年3月期第1四半期の決算を発表。営業収益は前年同期比3.8%増の1兆1767億円、営業利益は前年同期比9.9%増の3099億円と、増収増益の決算を記録した。

決算説明会に登壇するNTTドコモ代表取締役社長の吉澤和弘氏
決算説明会に登壇するNTTドコモ代表取締役社長の吉澤和弘氏

 今四半期も前年度に引き続き、通信事業、スマートライフ領域ともに好調を記録している。通信事業の好調要因は固定通信サービス「ドコモ光」で、契約数は前年同期比32%増の509万に達したほか、ドコモ光ARPU(1人当たりの月間売上高)も前年同期比120円増の440円を記録。好調な伸びに支えられる形で、光通信サービス収入が176億円の増益となり、事業全体で見ても利益の伸びをけん引している様子がうかがえる。

営業利益の増減要因。「ドコモ光」による光通信サービス収入の増加が利益を大きく押し上げている
営業利益の増減要因。「ドコモ光」による光通信サービス収入の増加が利益を大きく押し上げている

 一方、主力のモバイル通信サービス収入は18億円の増益にとどまっているが、スマートフォン・タブレットの利用者が3877万契約に達し、通信モジュールなどを除くハンドセット契約の中では「70%を超えている」と同社代表取締役社長の吉澤和弘氏が答えるなど、フィーチャーフォンからスマートフォンへの移行は順調に進んでいるようだ。携帯電話全体の契約数自体も、前年同期比2%増の7675万と回復傾向にあるが、その要因として吉澤氏は、スマートメーターなどをはじめとした通信モジュールが増加傾向にあるためと説明している。

 さらにハンドセットの解約率に関しても、前年同期比+0.01%の0.49%と、引き続き低水準を維持している。そこには5月より提供開始した、段階制の料金プラン「ベーシックパック」「ベーシックシェアパック」が一定の効果をもたらしているようで、「契約数は開示できないが、もっと料金を安くしてほしいという人達の解約抑止に効果があり、数字に表れている」と吉澤氏は回答。「解約の抑止だけでなく、場合によっては新規契約に結びつく大きなプランだと思っている」と、今後の伸びに期待を示した。

解約率は引き続き低水準を記録。携帯電話契約数も前年同期と比べると伸びている
解約率は引き続き低水準を記録。携帯電話契約数も前年同期と比べると伸びている

 スマートライフ領域に関しては、引き続きあんしん系サポート事業やコンテンツ・コマース系を中心として業績を伸ばし、営業利益は前年同期比17%増の433億円となっている。ちなみにスマートライフ事業に関しては営業収益が1億円減少しているのだが、これは2月に有機野菜宅配サービスを手がけるらでぃっしゅぼーやを、同業のオイシックスドット大地に売却したことにより、売上が減少したためだという。

スマートライフ領域の営業利益も前年同期比17%増と、順調な伸びを見せている
スマートライフ領域の営業利益も前年同期比17%増と、順調な伸びを見せている

 同社が現在、スマートライフ領域で力を入れているのが金融・決済サービスだが、その取扱高は前年同期比22%増の8800億円に到達。またクレジットカード「dカード」の契約数は1918万、「dカードGOLD」は前年同期比で1.6倍の425万に到達するなど、こちらも好調な伸びを示している。

 なおドコモは、今後の事業基盤の軸を従来の通信サービスから、共通ポイントプログラム「dポイント」の会員基盤へと移すことを表明しているが、そのdポイントも利用拡大が進んでいるようだ。実際dポイントの会員プログラム「dポイントクラブ」の会員数は、前年同期比7%増の6652万に伸びているほか、dポイントカードの登録数も前年同期比1.7倍の2513万にまで増えているとのこと。

NTTドコモが新たな事業基盤の軸とする「dポイントクラブ」の会員数は前年同期比7%増の6652万。dポイントの利用も拡大している
NTTドコモが新たな事業基盤の軸とする「dポイントクラブ」の会員数は前年同期比7%増の6652万。dポイントの利用も拡大している

 dポイントの利用も前年同期比1.7倍の413億ポイントに達しているほか、dポイント提携先は273社、店舗数も3万8600にまで拡大しているという。こうした成果について吉澤氏は「1ポイント1円で考えれば、かなりの額が使われている。大きなポイントプログラムになっているのではないか」と話し、今後に向けて自信を見せた。

「2年縛り」の変更は年度内、「4年縛り」は採用せず

 前日の8月1日に、KDDIが総務省の行政指導を受け、いわゆる“2年縛り”と呼ばれる「2年契約」を解除料不要で解約できる期間を24カ月目からの3カ月間に延長すると発表した。これを受けて記者からは、ドコモの対応に関する質問が相次いだが、吉澤氏はKDDIと同様に、2年間の定期契約がある料金プランに関しては、解除料不要で解約できる期間を24カ月目からの3カ月間に延長する考えを明らかにした。

 吉澤氏はその理由について、「違約金だけでなく、(2年目の)解約月の料金が取られることはおかしい」と話す。解約時の料金を日割り計算するという方向性もあるが、「1、2日でパケットパックの全量を使って解約しても、2日分(の料金)しかもらえない」いうケースもあるため難しいとの認識を示し、解除可能期間を延ばすという判断に至ったとのことだ。

 なお解除期間延長の実施時期について、吉澤氏は「検討中だが、年度内に適用していきたい」と答えている。その一方で、「3社の対応が違ってくると、また同じことを繰り返してしまう。対応に違いがないような形にしていくべきだ」とも答えており、3社の足並みをそろえて実施する必要があるとの認識を示した。

 また2年縛りと同様、行政から「4年縛り」との批判を受けてKDDIが改善策を公表した、「アップグレードプログラムEX」などの端末購入補助プログラムに関して、吉澤氏は「一度入ると抜けられず、顧客を拘束しすぎるので、導入する考えはなかった」と回答。低価格の端末に絞って端末値引きをせずに販売する代わりに、毎月の通信料から1500円を値引きする「docomo with」を採用していることから、今後も4年縛りに類する端末購入プログラムを導入する考えはないとした。

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