送金・決済に対応したウォレットアプリ「Kyash」を展開するKyashは6月7日、すでに提供しているVisaのバーチャルカードに加えて、実店舗での決済に使えるリアルカードの提供を開始した。
Kyashは、友人や同僚への送金・請求や、ECでのショッピングに利用できるウォレットサービス。クレジットカードやコンビニ、銀行口座、ポイントサイトからチャージすることで送金が可能になるほか、Visaのバーチャルカードをアプリ内で発行することで、ECでの決済に利用できる。5月には、SuicaやWAONに対応したGoogle Payに対応し、QUICPayを経由してKyashの残高で支払いできるようになっている。
今回、リアルカードを提供することで、ウォレットの残高をVisaカードが使える全国の実店舗での決済に利用することができる。また、決済額の2%がポイントとして還元され、貯まったポイントを決済や送金に利用可能だ。なお、クレジットカードからのチャージであれば、ポイント施策を展開するカード会社であれば、ポイントを“二重取り”できる可能性があるという。決済限度額は1日あたり3万円、月間で12万円までとなる。
カードの申込み方法は、専用のフォームから必要事項を記入することで郵送される。カードが手元に届いたら、Kyashアプリをダウンロードしてカードを有効化。あとは、チャージや受け取った送金額をもとに実店舗での決済に利用できる。なお、カードは磁気タイプ。ICタイプだとPINを設定する必要があるほか、支払いがあるとアプリに通知されるため、不正利用されたとしてもすぐに気づくことができるとしている。
リアルカードを提供することで、ウォレットアプリの利便性をわかりやすく伝えることができるほか、クレジットカードが持てない若年層へのキャッシュレス手段の提供にもつながるという。2017年末の時点で20万ダウンロードされており、当面は100万ユーザーの獲得を目指す。
Kyash代表取締役の鷹取真一氏は、2%ポイント還元施策とリアルカード提供について「ポイントやマイルがどれほど貯まるかはユーザーの検討要素であり、ユーザーへの還元としてふさわしいと考えた」としたほか、「実店舗でも使いやすくなることで、決済のマーケットリーダーとして市場を取っていきたい」と述べた。
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