Armは「Android」搭載スマートフォンだけでなく、おそらくは超軽量型「Windows」搭載ノートPCも高速化したいと考えている。
Armは米国時間5月31日、新世代のCPU「Cortex-A76」を発表した。同社によると、2019年モデルのスマートフォンに搭載されれば、現行のモデルより35%高速化できるという。1年間でこれは大きな飛躍であり、Armベースのプロセッサを採用しているAndroidスマートフォンがAppleの「iPhone」に対する競争力を高める助けにもなるだろう。
Armで知的財産グループのプレジデントを務めるRene Haas氏は、サンフランシスコで31日に行われた記者会見で、「われわれは、性能曲線全体に対して転換点を迎えたと考えている」と述べた。同氏は「ノートPC水準のパフォーマンス」を約束し、Intelのハイエンドモデル「Core i7」に匹敵すると述べた。
Moor Insights & StrategyのアナリストであるPatrick Moorhead氏は、次のように述べている。「現在はAppleがCPUそのものの性能でリードしており、その能力は申し分ない。Armは『Windows 10』搭載PCや『Chromebook』をターゲットにしているため、同社が製品の高速化を目指すことは重要だ」
Armはさらに、付随する2つのチップとして、GPU「Mali-G76」とVPU「Mali-V76」を発表した。Armによると、Mali-G76は30%高速化したためゲーム開発者に歓迎されるはずで、Mali-V76は超高解像度の8Kディスプレイに対応するという。
これらのチップを仮想現実(VR)製品「Daydream」でテストしたGoogleは感銘を受けている。同社でDaydream製品マネージャーを務めるRahul Pradad氏は、報道機関向けのイベントで「われわれは、G76でコンソールレベルのグラフィックスを実現できた」と語った。
Filippo氏は、Cortex-A76によってArmは新たな設計で再スタートを切ったとして、今後も後継モデルで改善を続けていくと述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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