マクアケ、地方自治体向けに“ふるさと納税型”クラウドファンディングを開始

 マクアケは5月15日、同社が運営するクラウドファンディングサービス「Makuake」において、地方自治体向けふるさと納税型クラウドファンディング「Makuake ガバメント」を開始すると発表した。


 

 Makuake ガバメントは、地方自治体が実行者としてプロジェクトを立ち上げ、インターネット上で不特定多数の人から、プロジェクトへの寄附を募る、ふるさと納税型クラウドファンディング。プロジェクトに寄附をした寄附者には、返礼品が手元に届くだけでなく、所定の手続きを行うことで、寄附金額の一部が所得税・住民税から控除される。なお、通常のふるさと納税と異なり、プロジェクトごとに集まった寄附金が何に使われるか明記されており、「返礼品」目的でなく、「使途」目的で、地方自治体へ寄附をすることが可能となる。

 2008年度に開始したふるさと納税は、2018年で10年を迎え2017年度の寄附総額は過去最多を更新。しかし、行き過ぎた返礼品競争に歯止めをかけるため、総務省は2017年に各都道府県に対して返礼品は寄附額の3割以下に抑えるよう通告したほか、ふるさと納税の「使途」目的を明確化した自治体向けふるさと納税型クラウドファンディングなどの利用を推奨しているという。

 同社によると、全国各地の地方自治体から、資金調達だけでなくPRやマーケティングなどを目的としたクラウドファンディングに関する相談が増加しており、今回そうした要望に応えるべく、地方自治体向けサービスのMakuake ガバメントを開始した。なお、すでに岡山県西粟倉村、京都府宇治市、北海道下川町、紋別市がクラウドファンディングプロジェクトを開始することが決定しているという。


「Makuake ガバメント」の仕組み

 岡山県西粟倉村は、全国のモデルとなるような豊かな河川の再生を目指し、河川に関する調査や取り組みを推進するためのプロジェクトを6月末に開始予定。寄付者には、体験ツアー参加券などが返礼品として用意される予定。

 京都府宇治市は、宇治橋通り商店街の活性化を目的としたクラフトビールイベントを盛り上げるためのプロジェクトを6月初旬に開始予定。寄附者には、オリジナルビールや宇治市に関連した観光体験に参加できる権利などが返礼品として用意される予定。なお、同社の提携金融機関である京都銀行からの紹介となる。

 北海道下川町は、世界で活躍するスキージャンプの選手育成(集めた資金は選手の道具に充てられる)を目的としたプロジェクトを5月中に開始予定。寄附者には、選手達の活動レポートやジャンプ大会の観戦権などが返礼品として用意される予定。

 北海道紋別市は、アザラシ保護施設である「オホーツクとっかりセンター」の改修を目的としたプロジェクトを6月中に開始予定。寄附者には、紋別市やアザラシにまつわるグッズなどが用意される予定だという。

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