酪農家向け技術サービスなどを提供している米国企業のCargillは、乳牛の顔や体を撮影した映像から各乳牛を個体識別して健康状態などを分析するシステムについて、提供計画を発表した。
このシステムは、アイルランドのダブリンに拠点を置く、機械による画像認識(マシンビジョン)技術を手がける企業、Cainthusの協力を得て開発したもの。ビデオで乳牛の顔などを撮影し、まず顔の模様や形、体の動きなどから各乳牛を個体識別する。そのうえで、餌や水の摂取状況、体温、動作を分析し、牛乳の生産量や健康状態に影響を与える可能性のある情報を整理して酪農家に提供する。
これまでだと、乳牛の健康チェックは人手で実施されるため、作業に膨大な時間がかかっていた。それに対し、このシステムを使えばほぼリアルタイムに必要な情報が得られ、酪農家は給餌や投薬の計画を適切に立てられるという。
現在は乳牛を対象としたシステムだが、CargillとCainthusは養豚、養鶏、水産など、ほかの家畜にも適用範囲を広げるとしている。
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