スタディストは1月26日、同社が提供するマニュアル作成・共有プラットフォーム「Teachme Biz」の海外展開を、2月1日から本格的に開始すると発表した。
第1弾としてタイでのサービス展開を目的に、現地のIT企業でキヤノンマーケティングジャパングループのMaterial Automation(MAT)および、日本駐車場開発のタイ現地法人であるNPD Healthcare Service(NPDH)の2社とパートナー契約を締結した。
それぞれが500社以上保有する顧客基盤を生かすことに加え、スタディスト執行役員 グローバル事業部 部長の豆田裕亮氏が、1月末より現地で2社のサポートを実施。販売体制を整え、製造業や飲食業、小売業を中心に、半年で50社、2020年2月末までにASEAN一帯で400社の導入を目指す。
Teachme Bizは、スマートフォンやタブレットで業務マニュアルや手順書を作成できるプラットフォーム。同社によれば、従来のやり方と比べ、マニュアルの作成時間が5分の1に短縮できることが特徴だ。2018年1月現在、国内の1700社以上への導入実績があり、導入社数は2年で約3倍の伸びをみせているという。
同社によれば、近年は日系企業の海外進出時に、外国人従業員の育成において、Teachme Bizによる画像・動画ベースのマニュアルが利用されている事例もあるという。特にタイの日系企業では、人材の入れ替わりが激しく、教育に大きな課題を抱えていることから、約1年にわたるテストマーケティングの結果、現地での需要も高いと判断したという。
最初の展開国にタイを選んだ大きな理由として、(1)SOPの概念によるマニュアル作成ツールへの高いニーズ 、(2)日系企業の進出数がASEANで最多、(2)有力なパートナー2社によるスピーディーな市場開拓、という3つを挙げる。
具体的には、タイをはじめとするASEAN諸国には、SOP(Standard Operating Procedures=標準作業手順書)の概念がある一方で、現在は紙ベースのマニュアルやOJTが教育の大半を占めており、Teachme Bizのようなマニュアル作成ツールが求められているという。
また、ASEANでは日系企業が約5000社進出しており幅広い顧客が見込めること。さらに、MATおよびNPDHという、タイの日系現地法人への販路において有力なパートナー2社の協力が得られたことを理由として挙げた。
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