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コマツ、建設現場のAI活用でNVIDIAと協業--事故や故障を予測

山川晶之 (編集部)2017年12月13日 14時40分
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 大手建設・鉱山機械メーカーのコマツは12月13日、建設現場の安全と生産性をAI活用で高めるパートナーとしてGPU大手のNVIDIAと協業した。NVIDIAの大規模カンファレンス「GTC Japan 2017」にて発表した。


コマツがNVIDIAと協業

 今回の協業では、コマツが建設現場全体を可視化・分析するためにNVIDIAのGPUを活用するというもの。同社のAIエッジコンピューティング向け組み込みプラットフォーム「Jetson TX2」をコマツの建機に搭載。建機の周囲を認識する360度映像をもとに、接触や衝突などの事故を防ぐという。さらに、建機の運転席に設置されているステレオカメラにも使用され、状況をリアルタイムで把握することで、建機のオペレーターに的確な指示を与えることができるほか、将来的には機器の自動制御や建設・採掘現場の高解像度レンダリング、仮想シミュレーションなどに利用されるとしている。

 建設現場は、重機や不整地、連続稼働などの問題が存在するため危険も多く、2016年では国内で300人近くの死者と、1万5000人を超える負傷者が出ているという。日本の建設業界は、高齢化と熟練工の減少などによる深刻な労働力不足に直面しており、技能労働者約340万人(2014年時点)のうち、約110万人が今後10年間で高齢化などにより離職する可能性が高いという。

 コマツでは、2015年以降「スマートコンストラクション」事業を展開し、建設現場に携わる人や機械、土などのさまざまな情報をつなぐことで、建設現場の安全性・生産性を向上させる取り組みを進めている。同事業はこれまでに累計で、国内4000以上の建設現場に導入されており、世界展開も視野に入れている。NVIDIAのGPUは、コマツのパートナーであるSkyCatchのドローンと通信し、3D画像を収集して地形データを作成。地形を可視化するほか、現場のカメラから集めた人や建機のデータをGPUで認識し、現場の地形情報に紐付けて可視化するアプリをOPTiMが提供する。

 NVIDIA創業者兼CEOのジェンスン・フアン氏は、「AIで変革する次の新たな分野は、自ら考え移動できる頭脳を持つ、自律型インテリジェントマシンだろう。将来のマシンは周辺環境を認識し、事故や故障を常に予測、警告することで、オペレータがより効率的かつ安全に作業できるよう支援する。建設業や鉱業において、多大な恩恵をもたらすだろう」としている。

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