悪名高いバンキング型トロイの木馬「Svpeng」、最新版はキーロガー搭載

Danny Palmer (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2017年08月03日 10時02分

 「Svpeng」は、バンキング型トロイの木馬の中で最も悪名高いものの1つである。定期的なアップグレードによって、最新の状態を維持し、被害者を感染させ続けるからだ。

 今回、Svpengが再びアップグレードされ、キーロガー機能が新たに追加された。ユーザー名とパスワードなど、スマートフォン上で入力されるテキストを記録することが狙いだ。Svpengはアクセシビリティサービスを悪用することで、キーロガー機能を実現している。アクセシビリティサービスは、障がい者がスマートフォンを使うのを支援する「Android」の機能。


Svpengが情報を盗むために使うフィッシング画面
提供:Kaspersky Lab

 この機能を悪用することで、Svpengはスマートフォンのアプリに入力されたテキストを記録したり、URLを開いたり、テキストメッセージを収集したりすることができる。さらに、自らに追加の許可や権限を付与することで、アンインストールされるのを防ぐ機能も備える。

 このマルウェアは、悪意あるウェブサイトから偽の「Flash Player」として配布される。最新バージョンのSvpengを発見したKaspersky Labの研究チームは、最新バージョンのAndroidもSvpengの影響を受けると警告した。

 起動したSvpengは、スマートフォンの言語がロシア語に設定されていないことを確認した後、アクセシビリティサービスを使用する許可を求めることで、自らに管理者権限を付与し、自らをSMSメッセージングの既定のアプリとしてインストールする。

 Svpengはテキストの送受信、電話の発信、連絡先の閲覧などの権限も自らに付与する。さらに、管理者権限を削除しようとするあらゆる試みをブロックするほか、ほかのアプリへの権限の追加や削除も阻止する。

 アクセシビリティサービスを悪用することで、SvpengはスマートフォンにインストールされたほかのアプリのUIにアクセスし、そこからテキストなどのデータを盗むことができる。さらに、Svpengはユーザーがキーボード上のボタンを押すたびにスクリーンショットを撮影し、犯罪者のC&Cサーバにアップロードする。


提供:iStock

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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