「BXD」が狙うHTML5活用ブラウザゲームの需要--ファミスタ、アイマス新作を投入

佐藤和也 (編集部)2017年05月25日 18時31分
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 バンダイナムコエンターテインメントとドリコムは5月25日、共同出資によって設立する新会社「株式会社BXD」の説明会を実施。HTML5を活用したスマートフォン向けブラウザゲームの配信ならびに、プラットフォームの運用を2018年春から開始する。タイトルには「ドラゴンボールZ」「ファミリースタジアム」「アイドルマスター」の新作を準備しているという。

 BXDはHTML5を中核とする技術を活用したオンライゲームならびに、配信するプラットフォームの開発や運営を行う会社として8月3日に設立される。資本金は2億4750万円で、出資比率はバンダイナムコエンターテインメントが51%、ドリコムが49%。

 説明会ではバンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長の大下聡氏、ドリコム 代表取締役社長の内藤裕紀氏、BXDの代表取締役社長に就任するバンダイナムコエンターテインメント NE事業部 第2プロダクション ゼネラルマネージャーの手塚晃司氏が登壇。設立の経緯や狙い、事業展開について語った。

左から、バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長の大下聡氏、ドリコム 代表取締役社長の内藤裕紀氏、バンダイナムコエンターテインメント NE事業部 第2プロダクション ゼネラルマネージャーの手塚晃司氏
左から、バンダイナムコエンターテインメント 代表取締役社長の大下聡氏、ドリコム 代表取締役社長の内藤裕紀氏、バンダイナムコエンターテインメント NE事業部 第2プロダクション ゼネラルマネージャーの手塚晃司氏

 手塚氏は今回の取り組みについて、バンダイナムコエンターテインメントが長年培ったキャラクターマーチャンダイジングのノウハウ、IP(知的財産)ビジネス、バンダイナムコIDやバナコインといった安定運用中の会員基盤、ドリコムのIPタイトルにおけるヒット作の創出やHTML5の技術開発力といった両社の強みを融合したものと説明。

 BXDの事業領域は前述のようにHTML5を活用したゲームと、それを支えるプラットフォームだが、バンダイナムコグループのつながりを活用し、デジタル、新デバイス、ロケーション、グッズなどさまざまな領域にある商品と連動して展開することも視野。日常とデジタルデバイスとのつなぎこみによって、新たなゲーム体験を作り上げることを将来像とし、それができるプラットフォームやゲームの設計を行っていくとした。

BXDによるHTML5を活用したゲームとプラットフォーム、バンダイナムコグループのさまざまな領域にある商品との連携で、新たな体験を提供するとしている
BXDによるHTML5を活用したゲームとプラットフォーム、バンダイナムコグループのさまざまな領域にある商品との連携で、新たな体験を提供するとしている

 HTML5を活用したゲームについて、動作検証用として開発した「ONE PIECE トレジャーバトル」のHTML5デモ版を披露。このタイトルはスマホ向けゲームアプリとして配信しているもの。手塚氏はネイティブアプリと遜色のない形でほぼ再現できていると説明し、豊かな表現を活用したゲームを展開するとしている。

動作検証用として開発した「ONE PIECE トレジャーバトル」のHTML5デモ版
動作検証用として開発した「ONE PIECE トレジャーバトル」のHTML5デモ版

“重い”ゲームアプリ全盛だからこそブラウザゲームの需要があると判断

 今回の取り組みの経緯として内藤氏は、スマートフォン向けゲームアプリの市場が大きくなっていくなかで、再度HTML5といった技術革新によってブラウザのゲームマーケットの需要が浮上してくると考えていたという。そしてバンダイナムコエンターテインメント側もHTML5活用のブラウザゲームに将来性を感じ、研究を進めていたことを知り、社内で実験を進めていたと振り返る。

 内藤氏は「ブラウザゲームは、いわゆる“ポチポチゲー”のような、画面が切り替わるだけのイメージは強いが、ネイティブアプリとほぼ同等の体験ができるところまで実現できる」と説明。もっとも、すぐ遊べる、みんなで楽しめるというようなブラウザゲームの特性を生かしたゲームを提供することのほうが重要とした。

 手塚氏はアプリがリッチ化し、逆に立ち上げに時間がかかる、データ容量が圧迫してしまうという“重い”ゲームが増えたとし、手軽に楽しめるゲームを提供することで、ユーザーの広がりが出ると狙いを説明。内藤氏もこの意見に同調し、リッチ化するなかでルールが複雑で難しいゲームとなり、離れているユーザーもいるという仮説を持っていることから、ブラウザゲームの需要が出てくること、そしてHTML5の技術の進捗といったタイミングがあってきていると語った。

 業務提携ではなく、ジョイントベンチャーの形をとったのは、ゲームだけではなくエンタメのプラットフォームとして展開できる将来性の高さを感じ、迅速な意思決定などスピード感をもって取り組むためとしている。木下氏は「この挑戦をより早く、より密接に進めるために、この形となった。この取り組みを通じて新たなエンタメの体験を提供してく」と語った。

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