人間が遠隔操縦するにしろ、事前に与えられた何らかの指示に従って自律飛行するにしろ、ドローンに代表される無人飛行機の可能性は無限だ。しかし、空を飛ぶ物体の宿命で、操縦ミスや故障などで飛行不能になって落下する確率はゼロでない。相当な重量のあるものなので、人の上に落ちたりしたら大変だ。
そんな問題を解決しようと、Walt Disneyの関連会社であるDisney Enterprisesがドローン用エアバッグ技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2016年11月17日に「IMPACT ABSORPTION APPARATUS FOR UNMANNED AERIAL VEHICLE」(公開特許番号「US 2016/0332739 A1」)として公開された。出願日は2015年5月15日。
この特許は、無人飛行機に格納してあるエアバッグを、何らかの条件で膨らませる技術を説明したもの。飛行機の種類は、さまざまな手段で発生させた推進力によって飛行することが可能なタイプとしているだけで、クアッドコプター、ヘリコプター、プロペラ機など型式に制限はない。
このエアバッグの主目的は、落下するなどして人間に衝突した場合の被害を小さくする。ただし、クレーム(請求項)には、エアバッグで飛行機の本体を守る仕組みへの言及もある。
エアバッグを膨らませるタイミングは、遠隔操縦している人間からの指示を受信したときのほか、無人飛行機に搭載されている加速度センサ、高度センサ、位置センサからの情報を切っ掛けにする場合があるとされている。例えば、危険を察知した操縦者がマニュアル操作で膨らませることもあれば、指定した高度や飛行区域を逸脱したり、異常な衝撃を受けたりしたら自動的に膨らませることもある、というわけだ。
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