DJI、農業用ドローンを発表--1ヘクタールを10分で散布、自律飛行も可能

山川晶之 (編集部)2017年03月08日 18時46分
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 DJI JAPANは3月8日、農薬散布ドローン「AGRAS MG-1」を国内発表した。すでに中国・韓国では販売されており、機体価格は180万円(税別)。

AGRAS MG-1
「AGRAS MG-1」

 AGRAS MG-1は、液体の農薬、肥料および除草剤を高精度に散布できるオクトコプター(プロペラ8機を備えたドローン)。バッテリ1つで最大10分間の飛行が可能で、およそ1ヘクタールの農薬散布が可能だ。コントローラーの下に噴霧タンクが取り付けられており、最大10kgまでの液体を運搬できる。

 プロペラは折りたたみ式で持ち運びや収納を考慮。軽トラックでの運搬も可能だ。本体は防塵・防水性能を備えており、保護等級はIP43だ。耐食性にも優れているという。本体の仕様は、中国・韓国で販売されているものと異なり、国内の基準に仕様を変更している。特に農薬を噴射するノズル周辺は、国内の基準が厳しく、噴射しない際にはピタリと液体が止まるノズルに交換されている。


プロペラは折りたたみ可能

 機体を制御するコントローラーには、「A3フライトコントローラー」を搭載。農業での利用に最適化したアルゴリズムにより、外部の振動で液体が揺れ動いた場合でも安定した飛行が可能だ。2系統の気圧計とコンパスを装備しており、冗長性を確保。1つのセンサに不具合が生じた場合でも、もう1つのセンサでフライトを維持する。


ノズルは国内向けに仕様を変更

 AGRAS MG-1には、噴霧タンク前後の傾斜部と下部に3つのミリ波レーダーを配置。レーダーが地形を認識し、正確な機体の高度を取得可能。作物から一定の距離をキープでき、ムラのない噴霧が可能となっている。噴霧モードは、「前方噴霧」「後方噴霧」「全面噴霧」を搭載しており、圧力センサと流量センサにより、リアルタイムで噴霧速度を監視する。

 自律散布システムも搭載されており、送信機で散布エリアを指定すると、効率的な飛行ルートと噴霧量を自動的に作成できる。ただし、この機能は現在、農林水産航空協会に申請中とのことで、認可され次第提供を開始するという。


送信機には5.5インチの高輝度ディスプレイを搭載。航空写真から散布エリアをタッチで指定することができる

 DJIでは、農業従事者やオペレーター向けの教育プログラム、保守サービスを提供。農林水産航空協会の指針にもとづき、操縦方法、農薬の取り扱い、安全対策などの内容をまとめたオリジナルテキストをもとに、オペレーター研修を用意する。

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