日本オフィス始動に関する発表会では、同社データサイエンティストのシバタアキラ氏がツールのデモを披露した。デモは、米国の病院に入院した患者1万人のデータをもとに、再入院する可能性がある患者を予測するというもの。病気の種類、人種、性別、年齢、検査データ、過去の入院回数に加え、教師データとなる再入院の有無を含んだデータをもとに、再入院の回数を予測するAIを生成する。
DataRobotの使用方法は、ブラウザにExcelファイルをドラッグアンドドロップし、求めたい項目を決めて「開始」をクリックするだけ。複数の機械学習モデルを比較しながら精度が高い順で予測モデルを表示する。また、コンソール上からは、データの平均や中央値、分布図のほか、どの項目が予測モデルの精度向上に寄与したかも確認可能だ。
生成したAIモデルに、退院する10名の患者が再入院する割合を算出したところ、一部の患者で再入院の確率が7割との結果が出た。DataRobotの最大の強みは、出力された数字の根拠を説明できる点にある。デモの場合であれば、この患者がなぜ高確率で再入院する可能性があるのか、その出力結果に寄与した項目を表示できる。
また、より高精度なAIモデルを生成するためにディープラーニングなどを使うケースもあるが、ディープラーニングでは出力結果に至った理由を導き出しづらい傾向にあるという。シバタ氏は、この見える化を「グレーボックス」と呼んでおり、DataRobotでは、見える化を進めつつディープラーニングに負けない精度を実現できるのが特徴だとした。
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