Amazon.com傘下のAmazon Technologiesは、警察官の捜査や警備といった活動を支援する手段として、肩に載せられるほど小さなドローンを利用する技術を考案した。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間2016年10月18日に「UNMANNED AERIAL VEHICLE ASSISTANT」(特許番号「US 9,471,059 B1」)として登録された。出願日は2015年2月17日。
この特許は、超小型ドローンを警察や消防の活動で利用するための技術を説明している。ドローンは警察官や消防隊員が身に着けて動き回れるほど小型かつ軽量で、音声コマンドでコントロールできる想定。ドローンから離れていても、無線通信を介した操作が可能だ。
ドローンにはカメラやマイクのほか、さまざまなセンサを搭載し、広い範囲を効率よく捜査したり、人の近づきにくい場所の状況を確認したりすることに使える。
例えば、ショッピングモールの込み合った広大な駐車場で特定の自動車を探す場合、大きな車の影などに隠れて全体が見渡せないため、通常だと歩き回って目視で探さなければならない。その際このドローンを使えば、効率よく捜査できるので、目的の自動車の有無や駐車位置の特定が迅速に済ませられる。迷子の子どもを探したり、火災の火元を見つけたりする活動にも役立つとしている。
そのほかに、警察官の活動を記録するカメラとしての活用も可能だ。検問で自動車を停車させて免許証などを確認する状況において、警察官がドローンに「滞空」や「追従」などと命令すると、肩に取り付けられていたドローンが飛行して運転車と警察官のやり取りを記録する、という応用例である。さらに、肩のドローン装着用ドックにドローン充電機能を搭載するアイデアも言及されている。
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