米民主党がまたしてもハッキング被害に遭ったと報じられたことで、ロシアが米大統領選に影響を及ぼそうとしている可能性について懸念が高まっている。
Reutersによると、米民主党議会選挙対策委員会(DCCC)はコンピュータがハッキングの被害に遭ったことを認めたという。漏えいしたデータとその範囲については明らかになっていない。
今回の攻撃は、6月に明らかになった民主党全国委員会(DNC)のコンピュータネットワークへの不正アクセスに関連している可能性があるという。米連邦捜査局(FBI)は両ハッキング事件を関連事件として捜査しているとThe Washington Postは報じている。Reutersによると、ロシア政府はどちらの攻撃との関与も否定しているという。DCCCと在米ロシア大使館にコメントを求めたが回答は得られていない。FBIもコメントを控えた。
米国時間6月19~27日ごろに発生したDCCCに対する攻撃は、選挙資金提供者らのコンピュータにアクセスすることが目的だった可能性があるとReutersは報じている。
共和党大統領候補のDonald Trump氏は27日、ロシアに米国システムのハッキングを促すかのような発言で物議をかもした。民主党大統領候補Hillary Clinton氏陣営の選挙運動責任者は、ロシアのハッカーがDNCの電子メールをWikiLeaksに公開し、大統領選でTrump氏に有利に働くようにしたとして非難していた。Trump氏陣営にコメントを求めたが直ちに回答は得られなかった。
Clinton氏陣営は29日夜、DNC攻撃の一環として同陣営のデータプログラムの1つへの侵入があったと述べた。CBS Newsが報じたように、同陣営は「DNCが管理し、当陣営が使用するデータプログラムへのアクセスが確認されたが、内部システムに侵入された形跡はない」との声明を発表した。FBIと米司法省が捜査に乗り出しているという(CBS Newsと米CNETはともにCBS傘下にある)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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