英国の欧州連合(EU)離脱をめぐる議論は、国民投票の結果、離脱という明確な結論に達した。しかし、英国国民の72%が確かな信念の下で一票を投じたはずにもかかわらず、同国の検索履歴からは違った状況が垣間見られる。
Google Trendsのデータにより、英国民が自宅でこっそりGoogleの検索エンジンに打ち込んだ疑念や疑問をうかがい知ることができる。データのすべてが、確かな信念に基づく投票を表しているわけではないのだ。データからは、EU離脱が現実になった現在の英国民の反応や不安もうかがえる。
英国内のGoogle検索で最も多かった検索ワードには、「What is the EU?」(EUとは何か)や「What happens if we leave the EU?」(EUを離脱したらどうなるか)などがあった。前者は、国民投票結果が正式に発表された後、英国におけるEUに関する検索ワードで第2位だった。後者は、投票終了後に250%以上増加した。
"What is the EU?" is the second top UK question on the EU since the #EURefResults were officially announced pic.twitter.com/1q4VAX3qcm
— GoogleTrends (@GoogleTrends) 2016年6月24日
同検索エンジンにおいて、英国の通貨であるポンドに対する関心は過去最高に達した。ポンドはドルに対して暴落し、「金の購入」という検索ワードは500%以上増加した。また、「アイルランドのパスポートの取得」という検索は100%以上増加し、イベリア半島南端の英国領土である「ジブラルタルに移住」の検索は680%以上増加した。
しかし、状況を把握しようとGoogleに頼ったのは英国民だけではなかった。世界中で、Googleに入力された英国に関する質問として最も多かったのが、国民投票とその結果に関するものだった。2番目は「なぜ英国はEU離脱を選択したか」で、5番目は「EU離脱は英国にとって何を意味するか」となった。
EU離脱が確定した日、Twitterも24時間以上にわたって活発な動きを見せた。ハッシュタグ#EUrefのツイートは、開票が始まった23日午前7時から、David Cameron英首相が辞意を表明した24日午前10時までの間に、640万件にものぼった。首相の辞意表明会見に伴い、英国におけるTwitterの利用は通常の2倍のレベルに達したと、Twitterがブログ記事で明らかにした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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