中国のVR関連機器を開発するIDEALENS(アイデアレンズ)は6月15日、120度の視野角を持つ一体型のVRデバイス「IDEALENS K2」を発表した。発売は秋を予定しており、価格は未定だが、10万円程度になる見込み。
IDEALENS K2は、前モデル「Idealens」と同様にオールインワンの一体型と120度の視野を引き継ぎつつ、よりスペックアップしたもの。
CPUはExynos 7420、GPUはMail-T760 MP8を搭載し、RAMは3Gバイト、ROMは32Gバイトを搭載。microSDカードスロットも備える。タイムラグは17ms、重量は295gだ。連続稼働時間は約2時間、Android 6.0をベースに独自開発したIDEAL OSを搭載し、アプリストアと支払いシステムを備える。
IDEALENS単体で起動からコンテンツのダウンロード、コンテンツの再生が可能なため、室内に限らず、屋外でも楽しめることを特徴とする。なお、現在はWi-Fiのみをサポートするが、仕様としては4Gの導入も可能としている。
IDEALENS CEOの宋海涛(ソン・ハイタオ)氏は、「タッチャブルリアリティの実現という壮大な夢を持っている。すべての人が、想像の世界を現実にできる世界。子供のころからの夢が、技術の進歩を得て現実に近づいている。なぜ日本で発表するか。テクノロジジャイアントとして知られ、この業界のレジェンドである日本から認知を受けたい」と語った。
「最終的には1人1台持てるようにすることがゴール。VRは単にビデオゲームという考え方は捨てて欲しい。ビデオゲームのためだけではない。いろいろなことができる。ソーシャル、Facebookも将来VRでどうなるか想像してほしい。デバイスも、次世代の製品は、メガネのようにもっと小さく装着しやすくなるだろう」と語った。
なお、7月にも北京で上位モデルとなる「IDEALENS K3」を発表する予定で、これは180度の広視野角を特徴とする。現在、HTC ViveとOculus CV1は110度、Samsung Gear VRは96度で、どれよりも広い。「視野が広がれば没入感が高まる」と説明する。
日本の協力企業として、クリーク・アンド・リバーとハウステンボスが名を連ねる。ハウステンボスの代表取締役社長 澤田秀雄氏は「2016~2017年から本格的なVRの時代がくるのではないか。まずはB2B、旅行業界、ホテル業界で使われ、2~3年後はB2C、一般家庭に入っていく」と予測する。
展開するコンテンツについては、ゲーム、映画、映像を中心に、詳細は専門の説明会を設けて発表するとした。
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