LINEは4月6日、スマートフォン向けゲーム「LINE POP」内のアイテム「宝箱の鍵」が資金決済法における前払式支払手段に該当するとした一部の報道について見解を示した。
この問題は、宝箱の鍵が資金決済法における前払式支払手段に相当し、法律で定められている供託金の支払いを逃れるため、仮想通貨としないよう仕様を変更したもの。発行する前払式支払手段に1000万円以上の未使用残高があった場合は、「発行保証金」として2分の1以上の金額を供託する必要がある。一部報道では未使用残高は約230億円、長期間利用していないユーザーを除いても数十億円の供託を求められる可能性があったとしている。
LINEでは、ゲーム内で販売されるアイテムが資金決済法における前払支払手段に該当するかについて、法令上、行政実務上の判断基準が明確でないと前置きした上で、専任の法務担当者が、リリースするサービスが資金決済法上の要件を満たしているかどうか、事後チェックも含めてすべて確認しているという。
今回の宝箱の鍵については、2015年5月にLINEが提供するゲーム全タイトルを対象に、事後チェックとして調査したところ、社内担当者から前払式支払手段に相当するとの問題提起があったと説明。同社では、法務担当者、資金決済法に詳しい外部弁護士への相談を経て、前払式支払手段に相当しないと判断。法令上の判断基準が明確で無いことから、線引きを明確化するため仕様を変更したという。
また、関東財務局から立ち入り検査を受けているのは事実だとしているが、宝箱の鍵に関するものでなく、前払式支払手段発行者に対して数年に一度定期的に実施されるものだとしている。
現在、LINEでは関東財務局と同件について協議中であり、引き続き同局の指導に従うとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス