デジタルガレージは2月4日、DGインキュベーションを通じて、ブロックチェーン関連技術の開発を手がけるカナダのBlockStreamに、Horizon Capital、AXA Strategic Venturesなどと共に出資したと発表した。Blockstreamは、今回のシリーズA増資で5500万ドルを調達している。
Blockstreamは、2015年10月にブロックチェーン関連サービスの開発を促進するためのオープンプラットフォーム技術「サイドチェーン」を発表。サイドチェーンは、ビットコインで用いられるブロックチェーンと連動し、ブロックチェーンから分岐した形で新たな技術開発をすることができる。
たとえば、さまざまなデジタル通貨を束ねるプラットフォームや、契約書で定義した手続きを自動化する「スマートコントラクト」の仕組みを簡単に開発できるようになる。サイドチェーンの技術はオープンソースとして公開しており、誰もがブロックチェーン関連サービスの開発に利用できるという。
デジタルガレージでは、今回の出資を機に、Blockstreamの技術を利用した日本市場向けのFinTech関連サービスの開発と、実証実験をオープンイノベーション形式で進めるという。具体的には、「リーガルテック」(法務のIT化)において、デジタルガレージが弁護士ドットコムと連携し、同社の電子契約サービス「CloudSign」を発展する形で、日本の商習慣に最適化したスマートコントラクトシステムを開発することを検討する。
このほか、デジタル通貨や各種ポイントサービスなどを利用できる次世代決済プラットフォームの開発を、クレジットカード会社や銀行とコンソーシアムを組織しながら進めることなどを予定しているという。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」