カジュアルな雰囲気の中でGitHubを実践的に学べるワークショップとして、世界各地で開催されているイベント「GitHub Patchwork Kobe」が神戸市で開催された。
GitHub Patchworkは、GitHubを基礎から学べるオンライン教材「Git-it」をみんなで一緒に学ぶというイベント。2年前にサンフランシスコのGitHub本社で実施されたのをきっかけに世界各地で開催されるようになり、現在14カ国で44件のイベントが実施されている。GitHubのスタッフや地域のユーザーがメンターとしてサポートするほか、参加者でグループを作って互いに教え合う。日本での開催は2回目で、神戸以外に京都と東京でも開催される。今回は創業者の1人で、GitHub教材「Pro Git」の著者でもあるScott Chacon(スコット・チャコン)氏もメンターとして参加し、会場には70名を越える参加者が集まった。
神戸市で開催されたきっかけは、もともとGitHubコミュニティの活動が盛んであることに加え、神戸市が日本の行政では和歌山県に次いで、GitHubの公式アカウントを取得していることも影響している。運営を担当するPatchwork KOBE 実行委員会運営は、神戸市が主催する若手起業家育成プログラムの担当職員やその参加者らで構成されており、オープンデータへの関心を深めると共に、GitHubの活用を幅広い人達に拡げようとしている。会場には、エンジニア以外の学生や主婦などプログラム初心者が多く参加しており、ピザやドリンクを楽しみながら参加者全員が楽しく作業に集中していた。
開催前にはChacon氏のあいさつに続いて、明石工業専門学校2年生の山下紗苗さんからGitHubの活用事例が紹介された。現在、学校に通いながら東京のIT企業のリモートインターンとして働き、教師向けSNSサイト「SENSEI NOTE」の開発にも参加する中で、GitHubを始めとしたツールの活用は必須だという。また、「個人でGitHubを使う理由は自身の成長記録を残すと同時に他の人に使ってもらい、アドバイスを得るため」としており、より多くの人がコードを公開し、学べる機会を増やしてほしいと話していた。
GitHubによるとGit-itを使った学習は、プログラミングなどの経験があれば2、3時間ほどでクリアできるという。初心者は用語の問題などでつまずくことが多いが、Patchworkではそうした疑問をすぐそばにいるメンターが即座に解決してくれるので、比較的最後までクリアしやすいという。参加者からは「以前からGitHubに興味があったが、なかなか勉強する機会がなかったため、今回の参加をきっかけに活用したい」という声が多く聞かれた。今回は作業時間が約2時間と短かったことから、今後も開催を希望する声も多かった。
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