通信経路の匿名化を実現する「Tor」プロジェクトが、ネットワークの向上と教育プロジェクトへの投資を目的とした寄付を募っている。
「Tor」を運用しているのは、非営利団体Tor Project。「The Onion Router」としても知られるこのシステムにより、ユーザーは一般的な検索エンジンでインデックス化されていないインターネット上の領域を利用することができる。
またユーザーの元のIPを結び付けずに通信を複数のノードを経由させる構成で匿名性を高め、監視活動を阻止している。
同団体によると、今回の新しい資金調達活動の目的は、ネットワークを強化し、「教育」プロジェクトを開始することだという。
寄付を募るページでは、米国家安全保障局(NSA)による大規模な監視活動を暴露した同局元契約社員Edward Snowden氏の事件に触れている。支援者としてTorに寄付している映画「Citizen Four」のLaura Poitras監督は、Torがなければ、Snowden氏と連絡をとることもできなかったと述べている。Snowden氏は現在、米国で指名手配されている。
しかし、Torが提供する高い匿名性を利用するのはジャーナリストだけではない。同ネットワークは、活動家や、特定の国における検閲を回避したいと考える人々にとっても重要な手段である。
Torには現在、Redditや米国立科学財団(NSF)などが出資している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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