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プログラミング習得だけではない、人気ゲーム「マイクラ」の教育効果を考える

羽野三千世 (編集部)2015年08月12日 07時00分
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 小学生に人気のゲーム「Minecraft」を使った教育を考えるイベント「Minecraft × Education 2015」が、8月8~9日に早稲田大学の西早稲田キャンパスで開催された。

 同イベントは、プログラミングスクールのTENTO、早稲田大学グローバルソフトウェアエンジニアリング研究所、フジテレビKIDSが主催したもの。TENTOの講師によるMinecraftを使ったプログラミングワークショップ、教育関係者と保護者向けのMinecraftハンズオン、教育研究者によるゲーム教育についての講演など行われ、2日間で1500人の子どもと保護者、教育関係者が参加した。


「Minecraft」を使った教育を考えるイベント「Minecraft × Education 2015」の様子

小学生に絶大な人気

 Minecraft(通称:マイクラ)は、ゲーム内の“仮想世界”にブロックを配置して自由な形の建造物を作っていくモノづくりゲームだ。スウェーデンMojang AB(2014年にMicrosoftが買収)が開発し、2011年にリリースした。日本では、少年漫画雑誌『コロコロコミック』に同ゲームの漫画が連載されたり、子どもに人気のユーチューバー「ヒカキン」がゲームの解説動画を公開したことなどにより、小学生を中心に人気がある。

 仮想世界では昼と夜という時間が経過するだけでなく、天候も変化、植物や動物も存在する。ユーザーは、木を切ったり石を掘り起こしたりしてブロックを入手し、ブロックで建物を建てる。食料を得るためには、仮想世界に存在する牛や豚を殺し、石炭を調達て肉を焼く。主人公を攻撃するゾンビなどのモンスターも存在し、モンスターを攻撃する戦闘ゲームの要素もある。

 生活や戦闘の要素を排除し、モノづくりを中心とした「クリエイティブモード」もある。このモードでは、メニューからアイテムやブロックを無制限に取り出して使うことが可能で、ブロックを自由に使って大規模な建造物を作る作業や、ユーザーの動作に反応する「レッドストーン」というアイテムで信号回路や機械的な仕掛けを作る実験に向く。

協同学習、プログラミング学習への活用


80人で1つの街を作るワークショップの様子、各グループが指定された区域に建物をつくる

グループで協力して作成した「病院」

「タートルプログラミング」の画面

 協同、プログラミングといったMinecraftの教育要素を、学校の教育現場に取り入れようという動きがある。

 同ゲームには、教育用に作られたMinecraft Eduエディションが用意されており、複数人の生徒が同時にログインし、グループで協同して1つの建造物や街をつくる活動ができる。生徒のアクションを制御する権限をもった先生用のアカウントもあり、仮想世界の中で生徒の創作を手伝ったり、建造物を破壊するなどの悪さをする生徒をフリーズさせたりといった指導的なふるまいが可能。

 イベント1日目には、80人の小学生でMinecraft Edu上に1つの街を作るワークショップが開催された。80人は4~6人のチームに分かれ、チームごとに指定された建造物(駅、橋、病院、コンビニ、マンションなど)を作成した。駅を担当した2チームは、最初は各エリア内で作業をしていたが、線路が拡張するにつれて互いの駅と線路を連結したりするなど、チーム間で協同作業が生まれる場面もあった。

 プログラミング教育の要素もある。ゲーム内で亀(タートル)に指示を出し、ブロックを自動で積み上げる「タートルプログラミング」の機能を使うことで、IF文、繰り返しなどプログラミングの概念を習得できる。ゲーム機能を拡張して自分で作ったアイテムを追加する「MOD」と呼ばれる拡張ファイルを自作するうちに、高度なJavaプログラミングを身に着ける子どももいるという。

 イベントでは、子どもから大人までを対象とした有償ワークショップとして、「タートルプログラミング講座」「MOD作成講座」も行われた。

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