Adobe Systemsは何十年も前から、「Photoshop」などのツールをクリエイティブなプロフェッショナル向けに提供してきた。同社はこれに加えて今回、米国時間6月16日に発表した「Adobe Stock」という新しいサービスを通して、4000万点を超える写真やイラストの提供を開始する。
Adobe Stockは、Adobeが1月に8億ドルで買収したストックアートサイトFotoliaをベースとしている。Fotoliaは、広告や年次報告書などのプロジェクトで使用する写真、イラスト、動画を購入するユーザーとクリエイターをつなぐオンラインマーケットプレイスである。Fotoliaを前身とするAdobe Stockに競合する企業としては、Shutterstock、iStockphoto、123RF、Dreamstimeに加えて、多数の小規模企業がある。
競合ひしめく市場だが、Adobeは、「Creative Cloud」サブスクリプションプログラムを通して提供するPhotoshopなどの製品にAdobe Stockを統合することによって一歩前に出たい考えだ。画像1点のライセンス料は10ドルで、Adobeは、ストック写真の販売1件ごとに売上高の67%を徴収するが、同市場に参入する理由はそれだけではない。Adobeは、ストックアートサイトに作品を提供する写真家などに同社のソフトウェアを売り込むこともできる。
「このようなストックサービスからストック画像を購入する全顧客の85%が、Adobeツールのユーザーだと見積もっている。また、ストックサービスで提供されている全コンテンツの少なくとも90%が、それらAdobeツールを使用して作成されたものだ」とAdobeでCreative Cloud担当シニアマーケティングディレクターを務めるScott Morris氏は述べた。Adobeは、Photoshopや「Illustrator」「InDesign」「Premiere Pro」「After Effects」といった同社の主力デザインツールにAdobe Stockがリンクされれば、その既存の関係がますます密接なものになると期待している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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