ニューヨーク発--スウェーデンに本拠を置き、音楽サービスを提供するSpotifyが米国時間5月20日、サービスへのビデオやポッドキャストの追加や、ランニング時に利用できる新機能などを発表した。さらに広い範囲の消費者にアピールすることが狙いだ。
Spotifyのデザインおよびユーザーエクスペリエンス担当バイスプジデントを務めるRochelle King氏はイベントで、Vice NewsやNerdist News、ViacomのComedy Centralからのビデオクリップなど、新しい「Now」スタートページ上で特定の会員向けに提供されるプレイリストをデモした。音楽で構成されるSpotifyのメインカタログに、これらのクリップやポッドキャストトラックが追加されることになる。
ビデオやその他の種類のコンテンツを追加することで、ユーザーによる使用時間が長くなり、それに応じてSpotifyの広告収入が増える可能性がある。それが、ユーザーに対する無料サービス提供の維持にもつながると考えられる。しかしその一方で、月額料金を支払う有料会員に楽曲へのアクセスを無制限に提供するというSpotifyのモデルが、一般消費者にはますます理解しづらいものになる。
また今回の動きの背景には、Appleが「Beats Music」を取り込んだ独自のサブスクリプションサービスをまもなく提供開始するのではないかと注目される中で先手を打ちたいというSpotifyの意向がある可能性もある。
Appleは2014年に、30億ドルでヘッドホンメーカーBeats Electronicsを買収し、Beats Musicを獲得している。同社は6月に開催される年次カンファレンスWorldwide Developers Conferenceで、このサブスクリプションサービスを再リリースすると見られている。
Spotifyは同日、ランニング時にスマートフォンに搭載されたモーションセンサが検知する走行ペースに基づいて楽曲を検索するように設計された機能など、他の新機能も発表した。
新サービスNowは、米国、英国、ドイツ、スウェーデンの「iPhone」ユーザーを対象に20日に提供開始され、その他の地域や端末にも近いうちに拡大される予定だ。「Spotify Running」も同日、全世界のiPhoneユーザーを対象に提供開始された。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス