NTTドコモ代表取締役社長の加藤薫氏は4月28日に開催された決算会見で、5月1日より義務化されるSIMロックの解除によって、当面ユーザーの利用シーンなどに大きな変化はないとの見方を示した。また、半年間SIMロックを解除できない理由についても説明した。
同社は他社に先行して、一部の機種でSIMロック解除に応じていた。加藤氏によれば、主に海外旅行などで現地の通信事業者のSIMカードを利用したいユーザーがSIMロックを解除しており、その数は年間で11~12万件ほどだという。そのため、SIMロック解除が義務化し、すべての端末が対象となっても、影響は小規模であると見ている。
ただし、端末購入日から6カ月が経たないとSIMロックは解除できない。これはKDDIも同様だが消費者の反応は賛否両論となっている(ソフトバンクは未発表)。この点について加藤氏は、「一部のユーザーが不正に端末を入手して転売する行為などが散見されている。そういった悪意のある行為をある程度防止したい観点からそういうものが必要だと思っている」とコメント。社内で議論した結果、約半年が適切だと判断したと説明した。
ドコモでのSIMロック解除の受付方法は、インターネット、電話、そしてドコモショップ店頭の3つ。インターネットによる受付での事務手数料は無料だが、電話とドコモショップ店頭での受付では税別3000円がかかる。4月30日までに発売される機種に関しては、ドコモショップ店頭のみの受付となり、事務手数料が税別3000円かかる。
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