「Google Lunar XPRIZE」が米国時間2月23日午前、大きな飛躍とまではいかないが、少なくとも大きな一歩を踏み出した。同コンテストの参加チームのうち、ピッツバーグを拠点とするAstroboticと日本の「HAKUTO」(ハクト)の2チームが、2016年後半に打ち上げ予定のAstroboticのランダー「Griffin」に相乗りする契約を交わした。Google Lunar XPrizeは、総額3000万ドルの賞金を懸けて、月面に探査ローバーを着陸させる民間チームの取り組みを奨励するプロジェクトだ。
月面探査ローバー2基を開発したHAKUTOは、Astroboticの月着陸船に搭載される予定だ。この着陸船は、月の北東部に位置する「死の湖」に着陸する計画になっている。月面への着陸後、両チームはそれぞれの探査機を展開し、探査をスタートする。500メートル圏内を、高精細映像を送信しながら先に走破した方が、2000万ドルの賞金を手にする。
地球からの打ち上げの際は、両チームともに、フロリダ州ケープカナベラルから発射されるSpaceXのFalcon 9ロケットの上部に探査機を搭載する予定だ。打ち上げの正式な日取りは決まっていないが、計画では2016年後半の予定だ。
HAKUTOとAstroboticはどちらもGoogle Lunar XPRIZEのMilestone Testに参加していた。HAKUTOは探査機のデモに成功したことで50万ドルを獲得したのに対し、Astroboticは独自の探査機、画像処理、着陸の各システムをテストし、総額175万ドルを獲得している。
成功すれば、両チームともに民間チームとして初めて月面に到達することになり、商用での宇宙探索に新たな時代の扉を開く可能性がある。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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