多方面に展開しているアイドルマスターではキャスト陣によるライブは恒例のイベント。そしてシンデレラガールズの単独ライブとしては、4月に舞浜アンフィシアターにて開催されたファーストライブに続く2度目の開催となっている。収容人員が1万3000人を越えるとされる会場にはファンである“プロデューサーさん”で埋め尽くされた。さらにライブビューイングは全国各地のみならず、韓国でも実施されていたという。
今回出演したのは島村卯月役の大橋彩香さん、渋谷凛役の福原綾香さん、本田未央役の原紗友里さん、多田李衣菜役の青木瑠璃子さん、双葉杏役の五十嵐裕美さん、アナスタシア役の上坂すみれさん、白坂小梅役の桜咲千依さん、緒方智絵里役の大空直美さん、高森藍子役の金子有希さん、堀裕子の鈴木絵理さん、前川みく役の高森奈津美さん、小早川紗枝役の立花理香さん、川島瑞樹役の東山奈央さん、北条加蓮役の渕上舞さん、佐久間まゆ役の牧野由依さん、神谷奈緒役の松井恵理子さん、諸星きらり役の松嵜麗さん、星輝子役の松田颯水さん、安部菜々役の三宅麻理恵さん、城ヶ崎莉嘉役の山本希望さん、城ヶ崎美嘉役の佳村はるかさん。総勢21人によるライブはアンコールを含めてのべ35曲、4時間半を越え5時間に迫ろうかという大ボリュームの内容となっていた。
21人全員参加によるシンデレラガールズのテーマソング「お願い!シンデレラ」で幕を開けると、大歓声とコールに会場の熱気が一気に頂点へ。その後は21人それぞれに用意されているソロ曲のほか、ユニット曲や全員参加曲を次々に披露。ライブでは初披露、初公開の楽曲もあり、長時間でも熱気が冷めることはなかった。
シンデレラガールズの特徴であり魅力となっているのは、頭に“超”が付くほどの個性的なアイドルたちと、その個性を際立たせるような楽曲の数々。キャスト陣が個性的なアイドルを再現するように奮戦するとともに、今回のライブタイトルにあるパーティを示すかのように、多様な楽曲と演出でプロデューサーさんたちを“おもてなし”。序盤から中盤までは元気さやかわいらしさを表現した楽曲を中心に、例えば京都出身の小早川紗枝の曲「花簪 HANAKANZASHI」では雅を感じさせるようなものから、進化すると性格が一変する星輝子の曲「毒茸伝説」ではアイマス楽曲でも珍しいヘッドバンキングができるようなヘビメタ、28歳のアイドル川島瑞樹の曲「Angel Breeze」では昭和風なアイドルソングというようにバリエーション豊かに披露していった。また、ただ単に曲を披露するだけではなく、ステージの演出にもさまざまな趣向が凝らされており、ある意味ではテーマパークのような楽しませようとする雰囲気も感じさせた。
個々に元気さやかわいらしさを表現したステージのあと、終盤には“心からのおもてなし”と題してバラードなど心の響くような曲が披露され、その歌声に聴き入っていた。
終盤ではテレビアニメの主題歌となる「Star!!」を初披露。このライブで初公開の楽曲にもかかわらずコールが入り、またシンデレラガールズの新たなテーマソングとなる楽曲をキャスト陣が熱唱。一体感を感じさせるものとなっていた。またアンコールに応えてさらなる先を目指すことを表現した「ススメ☆オトメ~jewel parade~」にもう一度「お願い!シンデレラ」を披露して締めくくった。
前回のアンフィシアターから1年も満たない間隔で、しかもはるかに会場規模が大きく、文字通りの大舞台となったセカンドライブ。ファーストライブから引き続き出演したキャストもいれば、セカンドライブが初登場というキャストもいるなかで、誰もが物おじしているように見えないステージパフォーマンスが印象的だった。またファーストライブの最終公演でのあいさつは感極まるキャストが続出し、今回は一部でもそういう光景もあったが、多くは笑顔で楽しかったことや“やりきった感”を伝えていたこともあわせて印象的だった。
アイドルマスターという看板はありながらも全く新しいアイドルを中心に、展開や動きの早いソーシャルゲームのなかでも、ゲーム内外の展開をうまく活用して人気を維持し広がりを持たせているシンデレラガールズ。大会場にもかかわらず客席を埋め尽くしたことは、人気の高さや熱心なファンが存在することを証明している。終盤、大橋さんが「アニメもゲームも、シンデレラガールズはまだまだ階段を登りはじめたばかりです」と、さらなる飛躍を宣言。わずかなプロフィール設定のみでボイスもなかったアイドルたちが到達したテレビアニメではどんな活躍を見せるのか、そして海外展開も垣間見えるなかでどのような“魔法”をかけていくのかは楽しみにしたいところだ。
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