移動体通信事業者のSprintは米国時間11月7日、SoftBank Internet and Media(SIMI)の最高経営責任者(CEO)で、ソフトバンクのバイスチェアマンを務めるNikesh Arora氏が、Sprintの取締役に就任したと発表した。取締役の数は合計9名に増える。
これは、Sprint株の過半数を保有するソフトバンクによる最新の動きだ。ソフトバンクは、苦境に陥っているSprintにこれまで以上の活力を注いで、ソフトバンクのCEOである孫正義氏とビジョンを共有する人材をさらに送り込もうとしている。孫氏は8月、SprintのCEOにMarcelo Claure氏を指名し、Claure氏はその直後から次々と新しい割引や積極的なプロモーションを仕掛けた。
だが、Sprintは依然として苦戦している。先ごろ発表した四半期決算では、損失幅は拡大したものの、収益性の低いホールセール(卸売り)方式での事業を成長させることによって、何とか契約数の増加を達成した。Claure氏は顧客数が増加に転じ始めていると述べたが、投資家たちは、同社の収益性と売上高が今後も打撃を受け続けるとの懸念を払しょくできていない。
Arora氏は以前、Googleで最高事業責任者およびシニアバイスプレジデントを務めていた人物で、決算発表の電話会見では同社を代表して対応することも多かった。Arora氏は10月にソフトバンクに加わった。
「複数の最先端ハイテク企業におけるArora氏の幅広い経験と幹部としてのリーダーシップによって、貴重な見識と視点がもたらされ、Sprintの成長と全体的な競争力がさらに促進されることになる」と、孫氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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