シマンテックも会社分割を検討か--セキュリティとストレージ事業の2社に

Liam Tung (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部2014年10月09日 11時36分

 Bloombergの報道によると、Symantecはセキュリティ製品に特化した会社と、ストレージ製品に特化した会社の2つに会社分割することを検討中だという。SymantecはJohn Thompson氏が最高経営責任者(CEO)だった2005年に、ストレージ管理ソフトウェア企業のVERITASを135億ドルで買収して以来、Symantecは売り上げ面で足並みのそろわない2つの製品ラインを抱えていた。このところテクノロジ業界では大企業の分社化が相次いでいる。

 2005年のVERITASの買収は、IBM、Hewlett-Packard(HP)、Cisco Systemsなどの大企業に対抗するためだったとみられているが、その後の数年間で売り上げは伸び悩み、投資家達を失望させる結果となっていた。

 その後、SymantecのCEOは交代を繰り返したが、いずれのCEOも、ストレージ事業の売却またはセキュリティ事業の分離を迫る投資家達の圧力には対抗していた。Enrique Salem氏もその1人だが、2012年7月に失脚した。近年では、SymantecはFireEyeやPalo Alto Networksなど、エンタープライズセキュリティ市場に現れた新しい競合との争いに注力していた。

 Salem氏の後任としてCEOに就任したSteve Bennet氏は、コンシューマ事業の分離またはVERITASとの合併解消を検討していた。そして2014年9月、ストレージ業界で手腕を発揮してきたMichael Brown氏がCEOを引き継いだ。同氏は過去にQuantumでCEOを勤めていたほか、EqualLogicでも指導的な役割を果たしていた経験を持つ。Bloombergによると、Brown氏はSymantecの分社化に前向きだという。

 HPが2つに分割し、eBayがPayPalを分社化するなど、テクノロジ業界で大企業の分社化が相次ぐ中、今回のSymantec分割の話が浮上したわけだが、PayPalとSymantecの話には関連性があるとみる向きもある。PayPalの社長であるDan Schulman氏はSymantecの取締役も勤めている人物だが、同氏がBennet氏の後任探しに6カ月を費やした果てに、Brown氏が暫定CEOから正規CEOに昇格された経緯があるからだ。

 ZDNetはSymantecにコメントを求めたが、本記事の執筆時点では回答を得られていない。なお、Symantecの広報担当者は、Bloombergからの問い合わせに対しては回答を拒否している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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