Beats Electronicsを30億ドルで買収する手続きを米国時間8月1日に完了したAppleは、音楽配信事業「Beats Music」を率いていたIan C. Rogers氏を、自社の音楽配信サービス「iTunes Radio」のリーダーに指名した。ただし、Beats Musicのブランドも当面は維持されるようだ。
Beats Musicの最高責任者(CEO)だったRogers氏は、「Pandora」と似たAppleの音楽配信サービスであるiTunes Radioのトップに就任する。この件に詳しい人物の話では、Rogers氏は「iTunes」責任者の直属の部下となり、その責任者の上司がAppleのインターネットソフトウェアおよびサービス担当シニアバイスプレジデントのEddy Cue氏だという。この人事は、必ずしもiTunesブランドによるBeats Musicの吸収を意味しない。この情報提供者によると、iTunesとBeats Musicはノウハウとリソースを共有するものの、当面は独立した2つのサービスとして存続するという。
また別の消息筋によれば、AppleはBeats Electronicsのフルタイム従業員700人のうち、およそ200人を削減したという。この人員削減は主に人事や財務など、Appleの現従業員と重複する職種が対象となり、これらの職にあった人々にはApple社内で別の仕事を探す時間が与えられる。また、一部の人々については、社外で仕事を見つけるまで最長1年間の支援が行われる。
Roger氏の処遇については、すでに8月1日にThe Wall Street Journalが報じているが、買収に伴ってBeats Electronicsが200人規模の人員削減を行う可能性があるとの報道は7月末から複数浮上していた。
Appleは2013年9月に鳴り物入りでiTunes Radioを発表し、本格的に音楽配信事業に乗り出した。音楽配信は、まだ巨大なレコード音楽業界の小さな一部分ではあるものの、急速に成長しつつある。音楽配信サービスの全世界での売上げは、2013年に前年比51%増の伸びを示し、初めて10億ドルを上回った。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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