ロサンゼルス発--任天堂はかつて、玩具とカードゲームを製造するメーカーだった。そう考えれば驚くことではないのかもしれないが、2014年のE3における任天堂最大の発表はゲームではなく、フィギュアだった。
任天堂はE3 2014において、方向を転換したわけではなかった。むしろ既定路線をさらに押し進めて、次の問いを投げかけた。ゲーム企業が、昔ながらの娯楽や玩具だけに専念することはできるだろうかという問いだ。ソニーやMicrosoftといったゲーム業界の他の企業が同じような道を進む中、任天堂は同社お馴染みの子供向けヒット商品に再度重点を置いている。そう、玩具だ。
「Skylanders」や「Disney Infinity」と同様に、任天堂は、NFC対応フィギュア用の独自プラットフォーム「amiibo」を発表した。2014年のホリデーシーズンに発売予定のamiiboはまず、「Wii U」の「Super Smash Bros.」(大乱闘スマッシュブラザーズ)と連動する予定だが、今後提供される任天堂ゲームとも連動する。「Mario Kart 8」(マリオカート8)「Mario Party 10」「Captain Toad」「Yoshi's Wooly World」のすべてが、amiiboと相互互換になる予定だ。amiiboは、発表されるワイヤレスパックアクセサリによって「ニンテンドー3DS」とも連動する予定である。
amiiboは「Wii U GamePad」と連動する。GamePadには最初からNFCリーダーが搭載されていたが、これまではあまり活用されていなかった。しかしamiiboは、このGamePadアクセサリをさらに魅力的なものにしようという試みのようである。フィギュアには独自のチップが搭載されており、双方向にデータを転送して保存する。Skylandersのフィギュアで既に行われている動作とほぼ同様だ。フィギュアでGamePadをタップすると、データが転送される。Super Smash Bros.において、そのキャラクターが登場し、タッグチームのAI制御のキャラクターといった相手と対戦する。キャラクターの累積スキルが時間に伴ってフィギュアのチップに保存され、独自の履歴が構築される。
amiiboのフィギュアとしては、マリオやリンクに加えてWii Fitトレーナーのキャラクターまでもがこれまでに披露されている。最初に提供されるフィギュアは限られているかもしれないが、さらなるキャラクターが今後提供される予定である。
また任天堂は、かなりの数のゲームを発表した。予想されていたものもあればサプライズもあったが、これまでよりもマルチプレーヤーのゲームとユーザー作成コンテンツにやや重きが置かれていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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