BlackBerryは2014会計年度第2四半期(8月31日締め)に10億ドル近い損失を計上したが、同社のスマートフォンが市場で依然として苦境にあることを考えると、それほど意外な内容ではない。
カナダのBlackBerryは現地時間9月27日、損失が9億6500万ドル(1株あたり1.84ドル)になったことを明らかにした。前年同期の損失は2億3500万ドル(1株あたり45セント)だった。売上高は前年同期の28億6000万ドルから45%減少して15億7000万ドルになった。
今回の決算発表に先立ち、9月20日に暫定値を公開した際、BlackBerryは、注力の対象を消費者から企業顧客にシフトする中で従業員の約40%を削減すると述べていた。また、9月23日には、株式を非公開化するためにFairfax Financial Holdingsが統括する投資家グループを通じて47億ドル規模の買収を実施すると発表した。
厳しい内容の暫定値を受けて、決算の数字はアナリストらが予想していた売上高16億ドルおよび1株あたりの損失45セントにほぼ沿ったものとなった。ただし、9月20日より前の時点でウォール街が予想していた数字を大幅に下回っている。
以前から指摘されているように、大幅な損失の最大の理由は「BlackBerry Z10」の在庫調整評価損として9億3400万ドルを計上したことだ。どうやら、次世代OS「BlackBerry 10」を搭載した同社初の端末であるBlackBerry Z10はあまり売れなかったらしい。
ここ最近のBlackBerry製スマートフォンは全体として、消費者の心をつかんでいるようには思えない。BlackBerryは第2四半期に約370万台のスマートフォンを新たに出荷したと述べたが、その大多数は旧OSを搭載したもので、これらの端末は低価格を理由に新興市場で引き続き人気が高い。
第2四半期末の時点で、BlackBerryの現金および投資残高は26億ドルだった。
BlackBerryは、焦点を企業顧客に戻して製品やバックエンドシステムを提供しようとしている。同社によると、商用およびテストサーバにおける「BlackBerry Enterprise Service 10」のインストール件数は7月時点での1万9000件から増加し、これまでに2万5000件を超えたという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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