PayPalは米国時間9月5日、モバイル決済アプリ「PayPal」の刷新版をリリースした。米国の店舗で使える100ドル相当のクーポン、「事前注文で並ばずに商品を受け取る」機能を提供する提携フード店舗数の増加、店員を呼び止めることなくレストランでの支払いを済ませることのできる実験的機能を特長とする。
PayPalは10年以上前からオンライン決済事業に参入しているが、モバイル決済分野には多数の競合企業がひしめき合っていることを認識している。PayPalはもちろん、VenmoやSquareなど他社を競合企業とはみなしていないと述べている。同社が競合企業とみなすのは、クレジットカード企業である。
PayPal Mobileのグループ製品マネージャーを務めるJeff Loman氏は、「消費者は100年や150年も前から同じように行動してきた」と述べた。「つまり、その場でカードを通すのだ。決済はこれまで決して問題になることがなかった。カードを通せばそれで処理される。(中略)クーポンを保存して、それを利用できること--まさにそれが成功するための手段であり、人々に製品を使用してもらうための方法だと私は思う。人々は付加価値を手に入れることを好むからだ」(Loman氏)
当然ながら、PayPalはクレジットカードとのつながりも維持しており、それは同アプリの「Wallet」セクションに格納されている。しかし、新しい「Bill Me Later」機能は、将来的にその状態を変える可能性がある。同決済オプションは基本的に、独立系の販売業者が、大手クレジットカード企業と最初に提携することなく、一連の信用取引を消費者に提供できるようにするものである。
Loman氏は、2008年のPayPalアプリのリリースに携わった。同アプリはそれ以来大きく成長したと同氏は述べた。「iPhone」が初めて発売されたときにリリースされた最初のPayPalアプリでは、アカウントの残高確認と送金しかできなかった。
現在では、アカウントの完全な管理、取引履歴の表示、入金、クーポンの参照、事前注文ができる。同アプリの最新版では、ロケーションに基づいて直ちに買い物ができるようにする機能が強化されている。最初のログイン画面を省き、アカウント情報などの個人情報を参照する場合や何かを購入しようとする場合に、ユーザーに認証を求めるよう選択できるようになっている。「Local」タブは「Shop」タブになった。同アプリでは、販売業者からのクーポンを見つけて取得し、店舗での購入時にそのクーポンを自動的に利用することができる。
同アプリでは、右方向にスワイプすることによってユーザーがチェックイン、注文、または支払いをすることのできる新しいデザインが採用されている。また、その操作に伴って表示画像がスクロールする。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
「1→10」の事業化を支援する
イノベーション共創拠点の取り組みとは