デジタルガレージグループのベリトランスがスマートフォンを使ったクレジットカード決済事業に参入する。8月12日より「VeriTrans mPOS(ベリトランス エムポス)」の名称でサービスを開始する。
VeriTrans mPOSは、実店舗を持つ小売事業者をターゲットにしたスマートフォン決済サービス。専用のカードリーダとアプリを組み合わせることで、スマートフォンを使ったクレジットカード決済が可能になる。現時点での対応OSはAndroidのみだが、今秋にもiOSに対応する予定。
同社はこれまで決済サービス「VeriTrans3G」を提供してきており、スマートフォン決済についても2年前から構想があったという。当時は、規制などもあり、キオスク端末や POS向けソリューションからサービスを展開していたが、国内外にサービスの機運が高まっていることから、このタイミングでの参入を決めた。
すでにスマートフォン決済サービスの先駆けである米Squareが日本に参入しているほか、楽天やペイパルジャパン、コイニーと競合サービスの多い国内市場。ベリトランスはこれら競合との違いとして、サービスをOEM提供できることを挙げる。カードリーダにも独自のロゴを入れ、システムをカスタマイズしてサービスを提供可能だ。また、1店舗で複数台での利用が可能。利用環境に応じて数百台規模での利用も可能だという。
入金は最短で決済日翌営業日。競合が3.24%~3.25%と設定している決済手数料は、一律での設定をしない。契約形態や事業規模によって変更するが、すでにベリトランスの決済サービスでそれよりも安い手数料契約をしている事業者などは、それと同等の手数料になるという。
サービスは国際対応をしている。言語についても日本語のほか、英語や中国語、インドネシア語、ベトナム語の5言語で利用可能。今後もニーズに合わせて対応言語を追加していく予定。
多言語対応には理由がある。同社は国内でもサービスを提供するが、ターゲットにするのは、同社がネットプライスと共に出資するPT MIDTRANSがあるインドネシアなど、東南アジア地域。「国内だけでなく、まだカード普及がそれほど進んでいないアジアを主戦場で考えている」(ベリトランス代表取締役 執行役員 CEOの沖田貴史氏)
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