ギブリーは7月10日、2014年度の新卒採用を実施した企業187社を対象にした「ソーシャルリクルーティング(ソーシャルメディアを活用した新卒採用)」についての意識調査の結果を発表した。
2014年度新卒採用でFacebookを活用した企業107社に対し、効果の有無を質問したところ、50.5%が何かしらの効果を感じていると回答。前年度の調査と比較すると3.6ポイントの微増となった。
「どのような効果を実感しているか」と質問したところ、「学生から親しみを持ってもらえるようになった」が最も多く35%程度。以下「学生の会社理解度が向上した」「社内広報ができた」「会社の認知度が向上した」となった。
Facebookページの運用の目的としては「学生の会社理解度アップ」が最も多く60%超。次いで「会社の認知度向上」「母集団形成」「他の採用手法では集まらないターゲット層へのリーチ」となった。また一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)の倫理憲章による就職活動時期の後退に対する「早期でのプロモーション」を目的とする企業も30%以上いることがわかった。
Facebookページの開設を検討したものの、結果として導入しなかった企業80社に対して、「今後運営するとしたら、どのような目的で採用Facebookページを位置づけるか?」と質問したところ、45%が「会社の認知度向上」と回答。次いで「学生の会社理解度アップ」「他の採用手法では集まらないターゲット層へのリーチ」「早期でのプロモーション」が多かった。
また、導入しなかった理由を質問したところ、63%の企業が「人的リソースを割けないから」と回答した。次いで「費用対効果が見えないから」「予算をかけられない」「自社の採用に合わない」が多かった。
Facebookページを運営している企業に、ページ運営におけるKPIや目標値をどこに設定しているかと質問したところ、47%以上がKPIを設けていないと回答した。KPIを設けている企業の中では、98%以上が「いいね!数」を設定。実際の内定数やエントリー数などをKPIにしている企業は10%に満たないという結果となった。
ソーシャルリクルーティングを始めたきっかけを質問したところ、40%以上の企業が「双方向性コミュニケーションの必要性を感じたから」と回答。一方で「周りの企業も始めたから」「ニュースで話題だから」など、流れに乗るために始めたという人事も一定数いることが分かった。また、20%以上の企業が費用対効果を見込んで導入していることも分かった。
内定者とのコミュニケーションには、どのようなソーシャルメディアを利用しているか、との質問には、44%が引き続きFacebookを活用していると回答した。内定者のフォローにも活用されるケースが増えていることが分かった。
今後の新卒採用で使ってみたいソーシャルメディアは「Facebook」が40%以上で最も多かった。次いで「LINE」が25%強、「Ustream」が25%弱、「YouTube」が20%強という結果となった。
Facebook以外で使っているソーシャルメディアを聞いたところ、32%の企業がソーシャルメディアを併用していることが分かった。その中で最も多かったのはTwitterで25%弱、次いでUSTREAM、YouTubeとなった。
調査は6月21日~7月2日、2014年度の新卒採用を実施した企業に対し、ネットアンケート方式により実施された。有効回答数は187社。うち、Facebookを活用した企業は107社、Facebookを活用しなかった企業は80社。
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