日本通信は6月14日、同日発売予定としていたWi-Fiルータ「b-mobile4G WiFi3」の出荷を停止したと発表した。SIMロックフリーのはずの端末に「SIMロックが掛かってたことが判明したため」と説明している。
日本通信はSIMロックに対して、「利用者を不当に縛るもの」として反対してきた。しかしながらWiFi3には、ドコモのSIMロックが掛かっていることがメーカーから「本日報告された」という。メーカーは携帯事業者の意向のもと、SIMロックをかけており、「メーカーもその流れに則ってきた結果」という。
リリースは「WiFi3出荷停止、本来あり得ない理由で」というタイトルで、同社の怒りが窺える。出荷停止は「短期的には業績への影響は出る可能性がなくはない」としつつ、それでも「SIMロックが掛かってしまっている製品を出荷することはできない。日本通信には理念を貫く使命があるから」と説明している。
なお、日本通信は今回の経緯について、前モデルとなる「b-mobile4G WiFi2」と同じメーカー(公に開示はしていない)で、これまではSIMフリーでやってきたと説明する。「相手があることなので、これ以上の経緯の詳細は控えたい。報告を受けて、こうした開示をさせていただくことになったが、発売日だったので誠に残念な事態」と語った。
一方のNTTドコモは、「日本通信の端末であり、詳細は分からないのでコメントは差し控えたい」としつつ、メーカーへの圧力について「(WiFi3は)当社の製品ではないので、メーカーとやりとりがあるわけではない。メーカーへロックをかけるようにというような依頼はしていない」とし、関係を否定した(6月4日、18時48分追記)。
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