米国企業や政府へのサイバー攻撃、中国人民解放軍が関与か--The New York Times報道

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年02月19日 16時52分

 米国の企業、政府機関、団体を標的にしたサイバー攻撃は、「圧倒的な割合」で上海郊外にある中国人民解放軍に関連した12階建てオフィスビルが発信源となっている。The New York Timesが伝えた。

 The New York Timesは、米セキュリティ企業Mandiantによる60ページにわたるレポートを引用している。同レポートは、「コメントクルー」もしくは「上海グループ」として一部に知られる中国のハッキンググループの活動を追跡し、中国人民解放軍第61398部隊にたどり着いたとしている。同報道によると、電子的な調査証拠により同ビルまで行き着くことができたが、ハッカーがその中にいることは確認できなかったという。

 しかし、Mandiantは、レストランやマッサージパーラーが多くあるような小さな街から多数の攻撃が発せされていることを実際に説明できると主張している。

 Mandiant創設者で最高経営責任者(CEO)のKevin Mandia氏は、The New York Timesに対して「攻撃の発信源は、第61398部隊内部なのか、あるいは、世界で最も制御および監視されたインターネットネットワークを運営する人々がこの1地域から多くの人々が攻撃を仕掛けていることに気付いていないのか」と語っている。

 Mandiantは、そのレポートの一部として、同社が「Advanced Persistent Threatグループ1(APT1)」と呼ぶ中国のハッカーグループによって指揮された実際の攻撃セッションの様子を非常に詳しく収録したビデオも公開した。

 Mandiantは「当社のアナリストは、APT1が政府の支援を受けているようであり、中国におけるサイバー脅威に関する活動家として最も長く存在しているものの1つと結論づけている」と記している。

 中国当局は、同国がコンピュータハッキングに関わっていることはないとThe New York Timesに述べた。

 The New York Timesは今回の調査を報じる前の1月、4カ月にわたるサイバー攻撃の被害に遭っており、中国の温家宝首相の記事について、その情報源に関する情報を得る目的で従業員のパスワードが盗まれたことを明らかにした。The New York Timesによると、ハッカーが使った手口は、中国軍がかつて使用したものと同様だという。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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